[新製品・サービス]

AI CROSS、AI分析サービス「Deep Predictor」、シミュレーション結果から施策案と根拠を提示

2023年4月26日(水)日川 佳三(IT Leaders編集部)

AI CROSSは2023年4月26日、ノーコードAI分析サービス「Deep Predictor」を発表した。同年5月8日から提供する。AIモデルを作成できるだけでなく、適切な施策と、その根拠を提示してくれる。施策のシミュレーションも行える。これにより、経営層や現場担当者による意思決定を支援する。価格(税別)は、導入費用が100万円、年額費用が96万円から。また、オプションの「AI活用支援サービス」を利用すると、AI導入の相談から、データの定義・加工、初期モデル構築、運用のためのスキル習得講座まで、一貫したサービスを受けられる。

 AI CROSSの「Deep Predictor」は、AIモデルを利用したデータ分析をノーコードで実施可能なSaaS型クラウドサービスである(図1)。これまでデータサイエンティストが行っていたAI分析を、画面操作だけで誰でも簡単に行えるようにする。マーケティング、営業、顧客サポート、生産管理など各種分野で活用可能である。

図1:AI分析クラウドサービス「Deep Predictor」のサービス範囲(出典:AI CROSS)
拡大画像表示

 データに合わせて、複数のアルゴリズムで学習する。それぞれのアルゴリズムの長所を活かして組み合わせたオリジナルのAIモデルを構築するとしている。アルゴリズムの選定やチューニングを自動で行うので、データサイエンティストでなくても容易にAIモデルを構築可能である。

 サービスの特徴の1つは、予測のためのAIモデルを作成するだけでなく、シミュレーションを実行し、「どの施策をいつ実行すれば、どのような効果が期待できるか」を、根拠とともに提示することである。これにより、データに基づく意思決定を支援する。

 根拠を示すことで、経営層や現場担当者への説明がスムーズで納得感のあるものになる。例えば、優良顧客を特定し、営業活動によってLTV(顧客生涯価値)が向上する可能性を、根拠とともに示すことで、現場の納得感を得ながら営業活動の効果を高められる。

 数値データだけでなく、ユーザーアンケートなどのテキストデータもマシンラーニング(機械学習)のデータとして利用できる。離脱率や購買意欲の分析といった用途に使える。

 オプションの「AI活用支援サービス」を利用すると、AI導入の相談から、データの定義・加工、初期モデル構築、運用のためのスキル習得講座まで、一貫したサービスを受けられる。

 同社は、Deep Predictorの典型的なユースケースを3つ挙げている。

 (1)製造業における歩留まり改善に使える。生産実績データを用いて、不純物が増える条件を予測するAIモデルを構築する。添加物の投入量や設備の設定値を再検討し、制約条件を守った上で生産計画を改善できる。改善策の経済的な効果や根拠を報告することで、現場や経営層が納得し、実行に移せるようになる。

 (2)金融業界における督促業務に使える。過去の督促実績データを用いて、「誰にいつ、どのチャネルで連絡すれば返答が得られるか」を予測するAIモデルを構築する。顧客の属性や債務状況に基づいてアプローチ条件を見直した場合のコスト削減効果をレポート化できる。効果的なアプローチ方法を示すリストを作成することで、業務改善効果が得られる。

 (3)人材業界における求人広告の最適化に使える。求人結果のデータを用いて、求人条件や文言、外部環境が応募数にどのように影響するかを予測するAIモデルを構築する。将来の外部環境や必要な応募者数などの制約条件をAIモデルに入力することで、求人広告を効果的に改善する方法を提案可能である。

 今後は、予測データの精度を向上させるとともに、シミュレーションの機能を強化し、施策パターンの提示を増やす。さらに、AI CROSS自身も、主力サービスであるSMS送信サービスに同サービスを活用し、配信タイミングやテキストの改善するとしている。

関連キーワード

AutoML

関連記事

トピックス

[Sponsored]

AI CROSS、AI分析サービス「Deep Predictor」、シミュレーション結果から施策案と根拠を提示AI CROSSは2023年4月26日、ノーコードAI分析サービス「Deep Predictor」を発表した。同年5月8日から提供する。AIモデルを作成できるだけでなく、適切な施策と、その根拠を提示してくれる。施策のシミュレーションも行える。これにより、経営層や現場担当者による意思決定を支援する。価格(税別)は、導入費用が100万円、年額費用が96万円から。また、オプションの「AI活用支援サービス」を利用すると、AI導入の相談から、データの定義・加工、初期モデル構築、運用のためのスキル習得講座まで、一貫したサービスを受けられる。

PAGE TOP