東陽テクニカは2023年5月29日、サーバー仮想化環境ボトルネック解析ソフトウェアの新版「uObserve(ユーオブザーブ)ver.5.1」(開発元:米Uila)を販売開始した。サーバー仮想環境下における問題を切り分け、ボトルネックを可視化する。新版では、デスクトップ仮想化基盤(VDI)の性能改善に役立つ機能として仮想GPUの監視機能を追加した。また、ログ解析を自動化する機能を追加し、トラブルシュートを効率化した。
東陽テクニカが販売する「uObserve」は、米ウィラ(Uila)が開発した、サーバー仮想化環境における性能のボトルネックを解析するソフトウェアである。例えば、アプリケーションのレスポンス(応答速度)が遅い場合に、アプリケーション側と基盤側のどちらに原因があるかを切り分ける。クラウド環境への移行など、システム環境を変更した場合の性能調査にも有効である。
解析対象のデータとして、サーバー仮想化環境(VMware、Hyper-V、Nutanix AHV)の稼働状況を、エージェントレスで取得する。さらに、パブリッククラウド(AWS、Azure、Google Cloud)上のVM(仮想マシン)の構成とVM同士の通信に関するデータを、これらパブリッククラウドサービスを介して取得する。これらのデータをもとに、性能のボトルネックを可視化する。
新版のver.5.1では、デスクトップ仮想化基盤(VDI)の性能改善に役立つ機能として、仮想GPU(NVIDIA)の監視機能を追加した。NVIDIA System Management Interface(nvidia-smi/NVSMI)を使って、NVIDIA GPUのメトリクス(監視項目)を可視化する(画面1)。
個々のユーザーセッションにおけるVMレベルのピークGPU使用量、フレームバッファ、GPUデコーダ/エンコーダ使用量、メモリー使用量などを把握できる。また、GPUを使っているユーザーセッション数やピーク/平均GPUおよびメモリー使用量といったホストレベルの動向も分かる。
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新版ではまた、ログ解析を自動化する機能を追加し、トラブルシュートを効率化した。アプリケーション、サーバー、ネットワーク装置など、複数のシステムが出力するログに対して、特別な設定をすることなく、他の情報と関連付けて分析できるようにした。ログを個別に調べて手動で関連付ける必要がなくなった。性能に関連するログ群を、タイムスライダを使って絞り込んで動向を分析可能である(画面2)。
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