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NTTデータ、対話型AI「LITRON Generative Assistant」を提供、参照先の文書を指定可能

2023年6月30日(金)日川 佳三(IT Leaders編集部)

NTTデータは2023年6月29日、対話型AIシステム「LITRON Generative Assistant」を提供開始した。社内規定文書や業務関連資料など、企業が保有する文書に含まれる情報を使ってチャットの回答文を生成可能である。パブリッククラウド上にユーザー専有環境を構築してマネージド型クラウドサービスの形態で提供する。販売目標は、同サービスを含めた関連売り上げで2025年度に50億円。

 NTTデータの「LITRON Generative Assistant」は、企業向けの対話型AIシステムである。パブリッククラウド上にユーザー専有環境を構築してマネージド型クラウドサービスの形態で提供する。大規模言語モデルとして標準ではAzure OpenAI Service上のGPTシリーズを使うが、要件などに応じてほかの基盤モデルも使える(図1)。

図1:「LITRON Generative Assistant」のシステム構成。企業が保有する文書に含まれる情報を使って回答文を生成する(出典:NTTデータ)
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 特徴の1つは、社内規定文書や業務関連資料など、企業が保有する文書に含まれる情報を使ってチャットの回答文を生成可能なこと。Web画面はChatGPTなどと同様だが、LITRON Generative Assistantでは、回答文の生成に利用する情報の参照先となるデータを選択するプルダウンメニューがある(画面1)。

画面1:Web画面には、回答文の生成に利用する情報の参照先となるデータを選択するプルダウンメニューがある(出典:NTTデータ)
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 チャット画面で質問する際に、プルダウンメニューを使って、社内文書の「就業規則」や「人事労務の社内規定」、社外文書の「国税庁レポート」など、あらかじめ登録しておいたデータを選べる。これにより、これらの文書に含まれる知識を使った回答を生成する。これらの文書を参照しないモード(GPTシリーズ標準の回答が得られるモード)も選択可能である。

 動作の流れとして、まずはチャットに入力した質問文をもとに、関連文書を探すのに適した検索クエリーをAzure OpenAI Serviceが生成する(図2)。LITRON Generative Assistant側では、Azure OpenAI Serviceが生成した検索クエリーを使って、関連文書を検索する。最後に、Azure OpenAI Serviceが関連文書の記述と元の質問文を読み込み、回答を生成する。

図2:回答文を生成するまでの動作の流れ(出典:NTTデータ)
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 NTTデータは、ChatGPT以前から、大規模言語モデルを活用した文書読解AI「LITRON」を市場に投入し、継続的な研究開発を進めてきた。この成果として今回、生成AIに社内データを参照させ、適切に引用しながら回答させるAIサービスを開発し、提供を開始したとしている。

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NTTデータ / Azure OpenAI Service / 生成AI / 対話型AI

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