SCSKは2023年10月1日、同年8月1日に設立したサイバーセキュリティの専門事業会社、「SCSKセキュリティ株式会社」が事業を開始したと発表した。SCSKがSI事業で培ったサービス事業とプロダクト事業を組み合わせて提供する。
サイバーセキュリティ対策に特化した専門事業会社「SCSKセキュリティ株式会社」が事業を開始した。SCSKの100%出資で同年8月1日に設立され、資本金は5000万円。SCSKがSI事業で培ったサービス事業とプロダクト事業を組み合わせて提供する。
プロダクト事業では、日本、米国、英国、イスラエルなど国内外の製品ベンダーとのネットワークを通じてサイバー攻撃および防御製品の情報を取得し、製品単体/組み合わせの評価を行ったうえで顧客企業に提供する。サービス事業では、ホワイトハッカーの知見や累計4000件以上の脆弱性診断実績を基に、顧客企業のセキュリティレベル向上を支援する。
サイバーセキュリティ専門会社としてのトータルでの提供体制をアピールしている。「日本企業の大半のサイバーセキュリティ対策がベストオブブリード型である。ベンダーごとに異なる思想で設計された製品を組み合わせるこの方法では、連携の不備によるセキュリティホールの発生や機能重複の問題がある」(SCSK)
SCSKとSCSKセキュリティは今後、製品・サービスの開発に加えて、グループ全体のセキュリティ関連事業の整理、国内外のセキュリティ専門会社の買収などに取り組み、現在グループ全体で200億円規模のセキュリティ事業を、2030年までに1000億円まで伸ばすことを目標に掲げている。
グループ全体のセキュリティ事業を拡大するためにSCSKセキュリティが行う主な施策は以下のとおり。
- SCSKグループの8000社超の顧客企業に、セキュリティに留意したシステム構築サービスを提供する。
- クラウドファーストやコンテナ技術、DevSecOpsやシフトレフトなどのシステム環境の変化をとらえ、SCSKのシステム構築/アプリケーション開発に適用する。
- SCSKの顧客常駐型サービスに技術支援を行う。セキュリティ運用サービスの提供能力を拡大し、運用の課題解決をグループ全体で推進する。
- SCSKグループ内で分散するセキュリティ専門人材の適正配置を進める。市場価値に即した待遇を含めた新たな人事制度の構築、新卒/キャリア採用の強化、高度セキュリティ人材の確保・育成を進める。