[新製品・サービス]
LPI-Japan、Linux技術者認定の最上位「LinuCシステムアーキテクト認定試験」を2023年11月に開始
2023年10月16日(月)日川 佳三(IT Leaders編集部)
特定非営利活動法人エルピーアイジャパン(LPI-Japan)は2023年10月12日、Linux技術者認定試験「LinuC(リナック)」の最上位認定試験「LinuCシステムアーキテクト認定試験」を発表した。「適切なシステムアーキテクチャを設計・構築してプロジェクトを成功に導く上級エンジニア」を認定する。年間1000人の認定者を輩出することを目標に掲げている。同年10月12日から予約を受け付け、11月6日から受験可能である。受験費用(国内、税込み)は2万7500円。
LPI-Japanの「LinuC(Linux Professional Certification、リナック)」は、国内の新たなLinux技術者認定試験として2018年3月にスタートした。2019年2月からは英語版も用意し、海外からも受験できる(関連記事:日本向けのLinux技術者認定試験「LinuC」、2018年3月に受験開始)。
拡大画像表示
認定するスキルレベルに応じて、「レベル1」(操作と運用)、「レベル2」(設計・構築)、「レベル3」(特定の技術領域のスペシャリスト)の3段階を設定してきた(図1、表1)。今回、LinuCの認定資格の最上位となる「LinuCシステムアーキテクト」を追加した。
同認定は、ITスキル標準(ITSS)のレベル4のスキルレベルに相当する。「オンプレミス/クラウド、物理/仮想化を含むLinuxの大規模システムのライフサイクル全体を俯瞰し、柔軟かつ拡張可能なアーキテクチャの設計・構築ができる上級エンジニアを認定する」としている。従来のレガシーなシステム技術だけでなく、クラウド関連技術などを駆使したシステム技術(CI/CDなど)まで含んでいる。
同試験では、下記の要素技術のスキルを持つ「プレイングシステムアーキテクト」としての能力を認定する。
- 分散システムの処理構造について、典型的なパターンの特徴を理解し使い分けられる。
- プラットフォーム/ミドルウェア/ネットワーク/ストレージについて、Linuxなどのオープンソースソフトウェア(OSS)による具体的な構成を決定して構築・設定でき、クラウドサービスの機能を用いたりリソースを動的に確保するなどの構成も必要に応じて選択できる。
- 非機能要件のそれぞれを実現するための要素技術を理解し、LinuxなどのOSSによって実践できる。また、クラウドネイティブな設計アプローチや開発手法を理解し、システムに採り入れられる。
- 安定稼働と継続的開発を見据えた監視やテスト体制を設計し、また運用中のトラブル対応を主導できる。
レベル | LinuCレベル1(LinuC-1) | LinuCレベル2(LinuC-2) | LinuCレベル3(LinuC-3) | LinuCシステムアーキテクト(LinuC-SA) |
---|---|---|---|---|
認定するスキル | 物理/仮想Linuxサーバーの操作と運用 | 仮想マシン・コンテナを含むLinuxシステム、ネットワークの設計・構築 | 特定の技術領域のスペシャリスト | ITプロジェクトを成功に導く上級エンジニア |
試験数 | 2試験 | 2試験 | 3試験(1試験を選択) | 2試験 |
試験名 | LinuC 101試験 LinuC 102試験 |
LinuC 201試験 LinuC 202試験 |
LinuC 300試験 LinuC 303試験 LinuC 304試験 |
LinuC SA01試験 LinuC SA02試験 |
認定の条件 | 「101試験と102試験」の両方に合格すること | 「有意なレベル1」を保有し「201試験と202試験」の両方に合格すること | 「有意なレベル2」を保有し「300試験、303試験、304試験」のいずれかに合格すること | 「有意なレベル2」を保有し「SA01試験とSA02試験」の両方に合格すること |
勉強期間目安 | 1カ月~3カ月程度 | 3カ月~半年程度 | 半年~1年程度 | 半年~1年程度 |
受験費用 | 1万6500円(税込み、1試験あたり) | 1万6500円(税込み、1試験あたり) | 1万6500円(税込み、1試験あたり) | 2万7500円(税込み、1試験あたり) |
試験方式 | CBT(コンピュータ)またはPBT(ペーパー) | |||
CBT会場 | ピアソンVUE https://www.pearsonvue.co.jp/Clients/LinuC.aspx | |||
問題数 | 各試験60問 | 各試験60問 | 各試験60問 | 各試験約40問 |
試験時間 | 試験(85分) + アンケート(5分) | |||
再受験ポリシー | 不合格者:同一科目を再受験する場合、受験日翌日から起算して7日目以降より再受験可能 合格者:制限無し |
|||
認定の有意性 | 5年間(認定の事実は消えない) | |||
教育機関 | LPI-Japanアカデミック認定校がLinuCに対応した教育を提供 | |||
学習書籍 | LPI-Japan認定教材がLinuCの出題範囲を網羅 |