明治安田生命保険(本社:東京都千代田区)は2024年1月22日、データ作成業務を生成AIで効率化する取り組みを開始したと発表した。手作業でデータを作成している業務に生成AIを適用して作業時間を削減する。適用業務として、コールセンターの顧客応対メモの自動生成と、社内向けQ&Aシステムのデータ自動生成を挙げている。
明治安田生命保険は、データ作成業務を生成AIで効率化する取り組みを開始したと発表した。手作業でデータを作成している業務に生成AIを適用して作業時間を削減する。適用業務として、コールセンターの顧客応対メモの自動生成と、社内向けQ&Aシステムのデータ自動生成を挙げている(関連記事:明治安田生命、コールセンターに寄せられた問い合わせを自然言語処理AI「BERT」で分類)。
同社のコールセンター「コミュニケーションセンター」の業務に、顧客応対メモを自動生成する生成AIを適用する。同センターでは、顧客から年間約55万件の電話での問い合わせを受けているが、その内容を要約した応対メモの作成に多大な時間がかかっていたという。
ELYZAの日本語に特化した生成AIを採用し、過去の応対メモを生成AIに学習(ファインチューニング)させて、通話のテキストデータから応対メモを自動で作成する仕組みを構築した。これにより、同業務にかかる時間を約30%削減するとともに、作成者によって微妙に異なる表現の統一を図る。
もう1つの適用業務は、同社が2020年から運用する社内Q&A検索システムにおけるデータの自動生成である。同システムは、AIチャットボットなどを提供するカラクリのAI検索技術をベースにしているが、Q&Aの回答源になるデータのメンテナンスは手作業で行っていたという。
今回、カラクリの生成AI技術を用いて、マニュアルなどからQ&Aを自動作成するシステムを構築した。これにより、同業務にかかる時間を約40%削減するとともに、人では拾いきれないQ&Aを作成できるようにする。