レノボ・ジャパンは2024年4月24日、国内におけるハイブリッドワークの普及状況を調査した結果を発表した。ハイブリッドワークを44.5%が「知っている」と回答する一方、テレワークの導入率は、従業員規模が大きい/東京圏に近いほど高く、働き方の二極化が進んでいる。また、テレワークの場所を、自宅だけでなく、自宅以外を組み合わせることで仕事の成果が出やすいとする回答が多かった。
レノボ・ジャパンはハイブリッドワークを「一人ひとりが目的や状況に応じて能動的にワークスタイルを選択できる働き方」と定義。場所にとらわれず、自らが業務内容に合わせて高い生産性を発揮できる環境を選択可能な働き方を推進している。
同社は2024年2月26日・27日に、国内におけるハイブリッドワークの普及状況を調査し、結果の概要を公開している。その言葉の認知度やテレワーク制度の導入状況、テレワーク制度の利用状況について、20歳~69歳の会社員・公務員・各種団体職員2000人を対象に調査している。
言葉の認知度について、全体の44.5%がハイブリッドワークを「知っている」と回答し、「知らない」は55.5%だった。認知度は20代が最も高く、52.4%が知っていると回答、年齢が上がるにつれて低下し、60代では34.2%にとどまっている(図1)。
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テレワーク制度の導入状況については、「導入されていない」が54.1%、「組織として導入されており、自分にも適用されている」が28.5%、「組織として導入されており、自分には適用されていない」が13.1%、「廃止された」が4.3%、だった。「約4割の企業がすでにテレワーク制度を導入している。新規導入は微減傾向にある」(レノボ・ジャパン)。
従業員数別に見ると、3000人以上の企業は67.2%がテレワーク制度を導入しており、300人未満の企業の26%と比較して約2.6倍の差がある。地域別では、東京圏(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)が54.4%と、他の地域と比べて高い。その他の地域は平均(41.6%)を下回っており、東京圏から離れるほど導入率が低いことがわかる(図2)。
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「テレワークが可能な職務である」とした回答者のうち、過去1年以内でテレワークを実際に利用したのは79.2%、利用していないのは20.8%だった。約2割は業務内容的にテレワークが可能であっても制度を利用できていない(図3)。
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テレワーク制度があるにもかかわらず、直近1年間でテレワークを利用していないとした回答者にその理由を尋ねている。その結果は、「オフィスの方が働きやすい」(67.4%)、「コピー機・プリンタなどの機器が必要だから」(57.2%)、「情報保護の観点」(51.7%)、「対面でのコミュニケーションが求められるため」(44.9%)の順である(図4)。
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