東京海上グループのITシステムを開発する東京海上日動システムズ(本社:東京都多摩市)は2024年6月26日、システム設計書から生成AIにプログラムコードを生成させる検証結果を発表した。仕組みを日本IBMと共同で開発し、生産性が平均約40%、最大約90%向上したという。今後は、自動生成したコードによるアプリケーションの本稼働や自動生成の横展開を検討する。プログラミング工程だけでなく、システム開発工程全体に生成AIの適用を拡大していくという。
東京海上グループのITシステムを開発する東京海上日動システムズは、システム設計書から生成AIにプログラムコードを生成させる検証を実施した。仕組みを日本IBMと共同で開発し、プログラミング工程における既存アプリケーションの修正や新規アプリケーションの開発において、開発生産性が平均約40%、最大約90%向上したという。
日本IBMの支援を得て、詳細設計書を元に命令文(プロンプト)を作り、プログラムコードを生成する仕組みを開発した。生成AIとして、「IBM watsonx.ai」のほか、「Azure OpenAI Service」や「Amazon Bedrock」で利用可能な大規模言語モデル(LLM)を検証。用途に応じたLLMを適材適所に配置することで生産性を高めている。
今後は、自動生成したコードによるアプリケーションの本稼働のほか、他のアプリケーション開発への横展開を検討する。利用目的やタスクに合わせて適切なLLMを選定するマルチLLM環境を構築しつつ、プログラミング工程だけでなく、システム開発工程全体に生成AIの適用を拡大するとしている。