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[プロセスマイニング コンファレンス 2024]

“生成AI×ローコード”が切り拓くプロセスマイニングの未来
知識を問わないプロセス最適化の“民主化”が加速

2024年7月30日(火)

これまで実践にあたり各種の専門知識を必要としてきたプロセスマイニング。だが、生成AIの登場によりその“あり方”大きく変わろうとしている。2024年6月28日に開催した「プロセスマイニング コンファレンス 2024」(主催:インプレス IT Leaders)のセッションでは、生成AIがプロセスマイニングに与えるインパクトと未来像、さらにその実現に向けたツールのあり方について、日本マイクロソフト クラウド&AIソリューション事業本部/Low-code Technical Lead & Evangelistのギークフジワラ氏が解説した。
提供:日本マイクロソフト株式会社

生成AIがプロセスマイニングの“あり方”を変える!

 プロセス最適化の「未来」とは、すなわち「民主化」である———。講演の冒頭でこう訴えたのは、日本マイクロソフト クラウド&AIソリューション事業本部/Low-code Technical Lead & Evangelistのギークフジワラ氏だ。氏は次のように続ける。

 「プロセスマイニングの実施には各種の専門知識を要すため、従来、それを担える人材は限られ、育成にも時間を要していました。生成AIにより、この状況が一変します。一連のプロセスにおけるボトルネックの発見から、プロセス、さらにシステムの見直しまで、生成AIの支援を受けつつ広く実施できるようになります。そして、それはすでに現実のものとなりつつあります」(フジワラ氏)

日本マイクロソフト クラウド&AIソリューション事業本部/Low-code Technical Lead & Evangelist ギークフジワラ氏写真1:日本マイクロソフト クラウド&AIソリューション事業本部/Low-code Technical Lead & Evangelist ギークフジワラ氏

 こうした変化の原動力としてフジワラ氏が紹介したのが、マイクロソフトのローコード開発ツール群である「Microsoft Power Platform」だ(図1)。フジワラ氏によれば、Power Platformは「AIと共にボトルネックを発見する」ための「Process Mining」と、「AIと共に解決策を作成する」ための自動化フロー作成ツール「Microsoft Power Automate」、アプリ作成ツール「Microsoft Power Apps」、BIツール「Microsoft Power BI」などの開発ツールにより構成される。

 「マイクロソフトはプレゼンツールの『Microsoft PowerPoint』など、ITに詳しくない方でも利用できるソフトを作るのが得意な会社です。そのノウハウを生かし、Power Platformでは簡単な関数を理解していれば業務改善ツールの作成が可能になっています。その使い勝手が高く評価され、Fortune500企業の97%で採用されており、月間のアクティブユーザー数は4500万人に達するほどです」(フジワラ氏)

図1:プロセス最適化の民主化のためにマイクロソフトが提供するのが「Microsoft Power Platform」だ。「Process Mining」は「Power Automate」の機能として提供される(出典:日本マイクロソフト)
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業界リーダーとの評価を獲得する「Process Mining」

 Power Platformの人気は日本でも盛り上がっている。2022年に発足したユーザーコミュニティには、トヨタ自動車などの大企業300社以上が参加。数十分という限られた時間内で業務アプリを作成するイベントを通じ、参加各社はアプリ開発の腕を競い合っているという。

 このPower Platformに用意された生成AIが、OpenAIのChatGPTをベースに開発された「Microsoft Copilot」であり、Power Platformの各種機能や開発ツールと連携してユーザーの“相棒”として機能する。では、Copilotにより、具体的にどう進められるようになるのか。

 まず、プロセス内の課題発見に用いるのがPower Automateの新機能「Process Mining」だ。これはマイクロソフトが2022年に買収した「Minit」の技術を核に、現在進行形で強化を図っている機能であり、米国ガートナーの2024年のマジック・クアドラントにおいて、マイクロソフトはプロセスマイニングにおけるリーダーとの評価を獲得している。

 フジワラ氏によると、Process Miningは単なるプロセスマイニングツールとしても標準以上の機能を備えているという。データ取り込み時でのデータの自動変換や、データに基づく各種リードタイムの算出、プロセスマップの表示はもちろん、プロセスの実施回数によるバリアントの可視化、部門別のプロセス比較、プロセスマップに対するクリック操作でのフィルタリングなどにも対応する。

生成AIによるプロセス見直しの“中身”とは

 そのうえで、CopilotはProcess Miningにおいて、「複雑なデータを分かりやすく説明」し、「自然言語で設定の自動化を支援」し、「インサイトの獲得と改善アクションのクイックな実行を支援」する役割を担うのだとフジワラ氏は力を込める(図2)。

 「例えば繰り返しの多いプロセスはどれか、また、そこで何が行われているかを自然言語で尋ねることで、Copilotの説明を基に、専門家でなくても、状況をイメージしつつボトルネックを絞り込んでいけます。また、改善方法について尋ねると、Power Automateによる新たなフローの作成とともにプロセス見直しの候補案もいくつか提案され、提案の選択を繰り返すことで新たな自動化プロセスを完成させることが可能なのです」(フジワラ氏)

図2:生成AIの「Copilot on Process Mining」は、プロセスマイニングの実施にあたってのデータの取り込みからインサイトの獲得、さらにアプリ作成まで広範にユーザーを支援する(出典:日本マイクロソフト)
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 さらに、Copilot が発見したボトルネックについて解決策の提案を指示すると、そこからPower Platformの他のツールによる開発へシームレスにつなげることができる。例えば、Power Appsによるインターフェース開発。フローの見直し時にボトルネックの原因が経理作業での情報不足であることが明らかになっていれば、Copilotはその時点で提供すべきデータを提案。その後の画面開発フェーズにおいてPower Appsはまず、新たなデータが含まれた経理アプリの画面改善案を提示する。

 「この時点で別のデータの追加指示など、もっとこうしてほしいといった指示で、細かな調整もできます。新規データの追加時にはデータの加工なども必要に応じて自動的に実施します。あとは画面の『作成』ボタンをクリックすることで、PCやスマホで利用できる、いわゆるレスポンシブルなアプリが出来上がり、短期間での業務改善が実現します」とフジワラ氏は笑顔で語る。

Excel台帳のアプリ化で業務を効率化

 プロセスのボトルネックは紙やメール、ファイルなどを用いたシステム外の業務で生じやすい。Power PlatformとCopilotはその解消でも大いに効果を発揮することができる(図3)。

図3:Power PlatformはExcelファイルからのアプリ作成や、オリジナルAIの作成、顧客レビュー分析など多様な用途で活用を見込むことができる(出典:日本マイクロソフト)
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 例えば各種の資産管理でExcelによる台帳を多数、運用する企業は少なくない。そうした台帳のアプリ化もCopilotが支援する。具体的には、アップロードした管理台帳をCopilotが分析、このファイルが何を意味するかを理解したうえでPower Appsによるアプリ化を実施する。集計や検索などの機能追加を通じて、業務効率を着実に高められる。

 「気になる料金ですが、Process MinigはPower Automateの機能として提供され、利用料は低額に抑えられています。基本ライセンスの『Power Automate Premium』の月額料金は、Process Mining利用権と保存用ストレージの料金込みでユーザー1人当たり2,248円です」(フジワラ氏)

 グローバルの事例として、通信会社での手戻り排除や運転資本の最適化、銀行での重複プロセスの合理化やオーバーヘッドの削減など、Process Miningの活用により、すでに多様な成果が上がっている。Power PlatformでのCopilot連携による最適化、民主化の広がりとともに、現場主体の未来のプロセス改善に向けて、動きは、今後ますます加速していきそうだ。


●お問い合わせ先

日本マイクロソフト株式会社
URL:https://www.microsoft.com/ja-jp/

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