[調査・レポート]

立替経費の精算業務、約半数が「通常業務の妨げになっている」と回答─Sansan調査

半数以上が精算申請をせずに自腹で経費を支払った経験あり

2024年8月15日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)

Sansanは2024年8月15日、経費精算業務の実態を調査した結果を発表した。会社員の7割以上は、立替経費精算に精算処理や領収書の管理が面倒と感じており、立替経費の精算業務が通常業務の妨げになっているとの回答が約半数を占める。調査は2024年7月12日~17日に、20~50代の会社員1000人を対象にオンラインアンケートで実施した。

 Sansanは、経費精算業務の実態を調査した。2024年7月12日~17日の期間、20~50代の会社員1000人を対象にオンラインアンケートで実施した。同調査のうち、立替経費の負担に関する結果については先日に発表している。今回、立替経費の精算に関する課題に着目した結果を紹介している(関連記事従業員の平均立替金額は月3万円で月収の1割に相当─Sansan調査)。

 立替経費に課題を感じている回答者は72.8%に上った。「課題を感じている」と回答した人に理由を聞いたところ、最も多かったのが「精算処理が面倒」(33.9%)、次いで「領収書の管理が面倒」(31.4%)だった(図1)。

図1:立替経費に関して感じている課題(出典:Sansan)
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 続けて、「精算処理が面倒」と回答した人に、具体的に面倒だと感じる処理を聞いた。「システム上で手入力する」(46.6%)が最も多く、次いで「システム上で領収書やレシートをアップロードする」(41.3%)、「領収書やレシートに上長の承認印をもらう」(33.3%)だった(図2)。

図2:具体的に面倒だと感じる立替精算処理(出典:Sansan)
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 立替経費の精算業務が通常業務の妨げになっているかを聞いたところ、46.2%が「通常業務の妨げになっている」と回答した。年代別では、20代が62.0%と最も高く、年代が上がるごとに割合が減る。毎月の立替業務の件数は20代(平均28.4件)が最も高く、業務における負荷の割合が高い(図3)。

図3:立替精算処理が業務の妨げになっているかどうかの年代別の回答(出典:Sansan)
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 経費を立て替えたものの、精算申請をせずに自腹で経費を支払った経験があるか聞いたところ、52.2%が「経験がある」と回答した。続けて、自腹を経験したことがある人を対象に理由を聞くと、最も多かったのは「精算処理が面倒だから申請しなかった」(40.8%)、次いで「精算処理を忘れていた」(33.9%)、「領収書を紛失した」(31.2%)だった(図4)。

図4:自腹で経費を支払った原因(出典:Sansan)
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 自社において社員が経費を不正利用した噂を見聞きしたことがあるか聞いたところ、37.1%が「見聞きしたことがある」と回答した。具体的には「私的利用の接待費を会社費用として申請」(50代、製造業)、「金券ショップで新幹線チケットを買って定価分を請求」(40代、金融業)、「オフィスチェア買い替え2脚と申請して、実は家のソファを買っていた」(40代、製造業)などの回答があった。

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