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チャットツール「dejiren」がLLMと連携、生成AIを活用した業務処理インタフェースに─ウイングアーク1st
2024年9月20日(金)日川 佳三(IT Leaders編集部)
ウイングアーク1stは2024年9月19日、チャットツール「dejiren」に、生成AI/大規模言語モデル(LLM)との連携機能を追加すると発表した。dejirenはシステム連携を伴う業務フローをノーコードで設定し、チャットボットを介して実行できるサービス。LLM連携により、生成AIを活用した業務処理をdejirenで構築・実行できるようになる。
ウイングアーク1stの「dejiren(デジレン)」は、はシステム連携を伴う業務フローをノーコードで設定し、チャットボットを介して実行できるサービスである(関連記事:チャットボットで業務を自動化できるサービス「DEJIREN」、ウイングアーク1stが開始)。
dejirenがコネクタとなって、各業務アプリケーションの操作を習得していないユーザーでもチャットボットとの対話で業務をこなせることをうたう。例えば、BIダッシュボードの操作において、参照したいデータをdejirenのチャット画面から指示すると、グラフ化した表示が返ってくるといった使い方ができる。
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こうしたコネクタのコンセプトを継承しつつ、外部連携先として複数の生成AI/大規模言語モデル(LLM)を追加できるようにする。dejirenを介して、ウイングアーク1stの製品群をはじめとする各アプリケーションとLLMを容易に連携できる(図1)。
今後は、dejirenが生成AIによる業務処理インタフェースとなって、文書生成や画像認識といった生成AIの能力を生かした業務処理をチャットから実行できるようになる。ユースケースの1つが、小売の現場における活動記録・日報報告である。在庫棚などの状況を撮影してdejirenに投稿すると、画像を解析して状況を分析する。加えて、報告者名や位置情報などを記載した日報を自動で生成し、本部に報告する(図2)。
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経費精算の自動化のユースケースでは、領収書を撮影してdejirenに投稿すると、画像からOCRがテキストデータを抽出し、電子帳票ツールの「invoiceAgent」に領収書を保管する。こうして起票から承認までのワークフローを自動化する(図3)。
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ウイングアーク1stは、2024年から2025年にかけて、BIと帳票管理の主要4製品に生成AI/LLM連携機能を順次追加する。BI製品ではデータ分析におけるSQL/Pythonの自動生成やインサイトの生成が、帳票製品ではレイアウトの自動生成、帳票読み取り時のAI-OCRなどが可能になる(表1)。
製品名 | 内容 | 提供時期 |
---|---|---|
帳票基盤 「SVF」 |
生成AIによる、帳票レイアウトの自動生成 | 2025年以降 |
電子帳票 「invoiceAgent」 |
生成AIによる、定型・非定型帳票のOCR。事前の読み取り位置の設定が不要に | 2025年以降 |
BIダッシュボード 「MotionBoard」 |
生成AIによる、グラフとデータからのインサイトの自動生成 | 2024年12月 (プレビュー版) |
BIデータ分析基盤 「Dr.Sum」 |
生成AIによる、自然言語からSQLクエリやPythonスクリプトの生成 | 2024年3月 (プレビュー版) |