一般社団法人データサイエンティスト協会は2024年9月30日、データサイエンティストの認知・理解に関するグローバル調査の結果を発表した。日本と海外(米国、インド、ドイツ)に在住する就労者を対象に同年6月に調査した結果、日本におけるデータサイエンティストの認知率は25.3%と、前年までに比べ頭打ちの傾向が見られ、海外(最高はインドの80.8%)と大差をつけられている。
一般社団法人データサイエンティスト協会(DS協会)は、日本と海外におけるデータサイエンティストの認知率の違いなどのグローバル調査を実施した。2024年6月12日~24日にかけて、日本在住の就労者2000人と海外(米国、インド、ドイツ)在住の就労者1000人を対象にインターネットで調査している。
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図1は調査結果のサマリーである。この結果についてDS協会は次のように総評している。「データサインティストに対する認識や生成AIなどの導入で、他の国と比べてかなり差がある。前年(2023年)結果と比べると、データサイエンスやAIの浸透のスピードでも日本は遅れをとっていることがわかる。生成AIの浸透でも差は広がっているが、こちらはまだ普及期にあるため、これからの活動次第で追いつくことも可能だ」。
日本は海外と比べてデータサイエンスへの関心が低い
日本におけるデータサイエンティストの認知率(「なんとなく知っている」以上)は、2022年の21.8%から2023年の25.1%へと拡大したが、2024年は25.3%と頭打ちとなった。一方、海外における認知率は、インドの80.8%を筆頭に、米国(63.1%)、ドイツ(56.7%)と日本よりもはるかに高い(図2)。
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データサイエンティストという職種に就労することへの興味は、日本が31.0%にとどまった。海外は高い順にインド(70.1%)、米国(49.4%)、ドイツ(39.2%)だった(図3)。
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所属企業にデータサイエンティストの専門部署がある割合は、日本が7.7%。海外(ドイツ25.1%、米国41.8%、インド68.8%)との間に大きな差がある(図4)。
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