仕事術No.22「ライフワーク考」仕事が労働でなくなり、活動になるとき
2024年12月6日(金)金谷 敏尊(アイ・ティ・アール 取締役/プリンシパルアナリスト)
ライフワークは、自身の信念や価値観に従った生涯にわたる取り組みのこと。日々の業務の中にも何らかライフワークと言える側面があると、それは仕事のモチベーションとなり、充実度が高まる。今回はそんな筆者の体験を紹介しよう。
自身の信念や価値観に従った生涯にわたる取り組みをライフワークという。ライフワークは、趣味や自主的な活動であることが多く、それを職業にできるのは恵まれた一握りの人だろう。しかし、仕事の中にライフワークにつながるような意義を見出すことができれば、日々の業務は単に収入を得る以上の意味を持つようになる。そうすれば、それはもはや労働ではなく、自己実現や社会貢献につながる充実した活動となる。
与えられた業務に真摯に取り組み、知識や経験値が増すと気づきやひらめきを得ることがあるが、それを大切にするとよい。そのような思いが積み重なると、やがて自身の信念や価値観を備えることとなり、より意味のある活動につながるからだ。日々の業務の中にも何らかライフワークと言える側面があると、それは仕事のモチベーションとなり、充実度が高まる。ここでは筆者の体験を紹介しよう。
海外での体験
筆者は、アナリストとしての業務が軌道に乗った頃、数多く海外出張の機会に恵まれた。その多くは、ITベンダーが主催するアナリストコンファレンスや新製品発表イベントなどの招待枠での参加である。フライトや宿泊の費用は出してもらえるが、渡航すると朝から晩までびっしりとスケジュールが組まれ、ベンダーの製品ロードマップのプレゼンを聞いたり、上級管理職と意見交換を行ったりする。IT業界のことなので、ほとんどは米国であったが、シンガポールなど他の地域もあった。そのようにして海外に行く機会が多いと、否が応でも日本という国を客観的に見ることになる。
会員登録(無料)が必要です
- 1
- 2
- 次へ >
- 仕事術No.21「知識を習得する意味」を再考する(2021/08/10)
- 仕事術No.20「単純化することの価値」(2017/04/12)
- 仕事術No.19「イノベーションの心得」(2016/02/01)
- 仕事術No.18「コスト意識」を身に付ける(2015/08/06)
- 仕事術No.17「合理主義と成果主義」(2015/05/27)
ITR / 働き方改革 / デジタルワークプレイス