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山陰合同銀行、行内外のデータ連携をiPaaS「HULFT Square」に集約、人事情報や顧客情報をSaaSで活用

2024年12月11日(水)日川 佳三(IT Leaders編集部)

山陰合同銀行(本店:島根県松江市)は、クラウドとオンプレミスに分散しているシステム同士のデータ連携基盤を導入した。セゾンテクノロジーのiPaaS「HULFT Square」を採用して2024年8月に人事システムの連携から開始、同年10月にはコンタクトセンターシステムでも運用している。HULFT Squareの販売・サポートを担うアシストが同年12月11日に発表した。

 島根県松江市に本店を置く地方銀行で、事業エリアの島根・鳥取両県において「ごうぎん」の略称で知られる山陰合同銀行。同行は、個人顧客向けアプリの機能強化や法人顧客向けサイトの提供を通じ、デジタルを活用した顧客サービスの向上を図っている。また、デジタルマーケティングによる事業領域の拡大にも取り組んでいる。クラウドの活用も進めており、人事システムとコンタクトセンターシステムはSaaSに移行済みである。

 SaaSに移行したシステム(人事システム、コンタクトセンターシステム)とオンプレミス運用を続ける各種システムとの間でデータ連携の方法を見直す必要があった。また、金融機関として多くのシステムを保有しており、複数のシステム間で発生するデータ連携を、今後を見据えて内製で素早く開発する手段が求められていたという。

図1:SaaS(人事システム、コンタクトセンターシステム)とオンプレミスシステムとのデータ連携の概要(出典:アシスト)
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 こうした中、アシストが販売している、複数システムのデータ連携を一元的に管理するセゾンテクノロジー(2024年4月にセゾン情報システムズから社名変更)のiPaaS「HULFT Square」を導入。HULFT Squareを用いたデータ連携基盤を構築して2024年8月に人事システムで運用を開始、同年10月にはコンタクトセンターシステムでも運用している(図1)。

 山陰合同銀行では、以前より行内の多くのシステムでファイル転送ツール「HULFT」を利用している。HULFT Squareの導入にあたり、仕組みをそのまま使えること、他システムとの連携コネクタが豊富であること、データ連携処理をノーコード/ローコードで内製開発できることを評価した。

 人事システムのデータ連携では、オンプレミスの情報系システムで管理している従業員の出退勤データをSaaSの人事システムに渡す際、まずはHULFTを介して対象者のデータをHULFT Squareに集め、HULFT SquareからAPIを通じてアップロードする形態をとっている。

 反対に、各従業員の職位や資格など人事システムで管理している情報を参照する際には、HULFT SquareのAPIに対してダウンロードのリクエストを送り、受け取ったデータをHULFTを介してオンプレミスのシステムに配信する。

 コンタクトセンターシステムのデータ連携では、勘定系システムで管理している顧客情報や残高情報などを、HULFT Squareを通じてAPI経由でコンタクトセンターシステムに受け渡す。これにより、顧客からの問い合わせに対してスムーズに対応できるようになる。

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