[新製品・サービス]
ネットワーク分離環境とのファイル送受を容易にする「IIJファイル中継ソリューション with Soliton」
2025年8月4日(月)日川 佳三、河原 潤(IT Leaders編集部)
インターネットイニシアティブ(IIJ)は2025年7月31日、「IIJファイル中継ソリューション with Soliton」を提供開始した。ネットワーク分離環境とのファイルの受け渡しを容易にするクラウドサービスで、ソリトンシステムズのファイル送受ツール「FileZen S」とアクセス制御ファイアウォールで構成したファイル中継サーバーをIaaS「IIJ GIO」から提供する。料金は個別見積もり。
インターネットイニシアティブ(IIJ)の「IIJファイル中継ソリューション with Soliton」は、VDI(デスクトップ仮想化基盤)などのネットワーク分離環境を運用する企業・組織において、通常のネットワークと分離ネットワークの間でのファイルの受け渡しを容易にするクラウドサービスである。エンドユーザーは、Webブラウザ画面でのドラッグ&ドロップ操作で両ネットワーク間のファイル送受を行える。
「機密データを多く扱う自治体や金融機関では、通常のネットワークと分離した専用のネットワークを運用している。分離環境とのファイルの受け渡しには、セキュリティ確保のための複雑な手続きが強いられ、業務効率の低下が課題となっている」(IIJ)。この状況を受けて同サービスを提供する。

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図1は同サービスの構成図である。ソリトンシステムズのファイル送受ツール「FileZen S」がファイル中継サーバーとなって分離環境とのファイルの受け渡しを担い、ファイアウォールがアクセスを制御する。これらはIaaS「IIJ GIO」上で運用されるので、別途、オンプレミスに中継サーバーを設置する必要がない(関連記事:ネットワーク分離環境のファイル送受ツール「FileZen S」新版、アーカイブ/ワークフロー機能を追加)
料金は個別見積もり。オプションでWindowsファイルサーバーとの連携機能を提供する。ファイル中継サーバーとの間でアップロード/ウンロードが可能になる。また、ルーマニアSOFTWINのマルウェア対策ツール「BitDefender」もオプションで用意している。
導入作業は、IIJがヒアリングを行ったうえでファイル中継サーバーやネットワークを構築する。申し込みから環境構築までの期間は約2カ月で、環境設定や約2週間のQ&Aサポートを経て利用可能になる。利用開始後の運用もサポートする。