[事例ニュース]
JALカード、“AIバーチャル顧客”同士の会話から販促DMターゲットを抽出
2025年1月23日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)
ジャルカード(JALカード、本社:東京都品川区)は2025年1月23日、NTTデータと共同でダイレクトメール(DM)によるマーケティング施策に生成AIを活用する検証を実施し、効果を確認したと発表した。販促対象商品のターゲット顧客をリストに抽出する作業に生成AIを適用し、抽出したターゲットリストにDMを送ったところ、従来よりも購買率が3.0%向上したという。
日本航空(JAL)グループのクレジットカード会社であるジャルカード。同社はダイレクトメール(DM)によるマーケティング施策に生成AIを活用する検証をNTTデータと共同で実施した。
販促をかけるべきターゲットを絞り込みDMの効果を高める検証で、生成AIモデルに、NTTデータの「LITRON Multi Agent Simulation(LITRON MAS)」を用いている。2024年10月~2025年1月にかけて実施した。
JALカードの顧客の利用傾向などから、複数の“AIバーチャル顧客”(会員ペルソナ)を設定・構築。AIバーチャル顧客同士で、販促対象商品に関心を示す顧客の特徴やDMの効果的なタイトルなどについて、会話やグループディスカッションを行わせた。
その結果から、マーケティング施策に有効となる示唆を得て、販促対象ターゲットリストとして抽出。実際にDMを送付した結果、従来のターゲットリストと比較して購買率が3.0%向上したという。以下は検証の手順である(図1)。
- JALカードの顧客データを基に、カードの利用傾向が似ているグループを作成
- グループごとの特徴から各クラスタの人物像(ペルソナ)を作成
- 複数のペルソナ同士がLITRON MAS上で設定したテーマに関して、会話またはグループディスカッションを行い、テーマに対する示唆を生成
- 得られた示唆に即して、マーケティング施策を実施(例:ペルソナAが設定したテーマに対する反応がよいという示唆を得られた場合、ペルソナAの元となったグループをターゲットとして施策を実施)
図1:JALカードが実施した、ダイレクトメールによるマーケティング施策に生成AIを活用する検証の概要(出典:ジャルカード、NTTデータ)拡大画像表示
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