[市場動向]
月探査時の宇宙天気予測をAIで高度化する共同研究─東海国立大学機構、富士通、JAXA
2025年1月4日(土)IT Leaders編集部
岐阜大学と名古屋大学を運営する国立大学法人東海国立大学機構と富士通は2025年2月3日、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)と、「説明可能なAI技術を活用した月・火星探査に向けた太陽放射線事前予測技術の開発」に関する共同研究を実施すると発表した。研究は、2025年2月1日から2026年3月31日まで実施する。
東海国立大学機構と富士通は、名古屋大学宇宙地球環境研究所(ISEE)と共同で、宇宙天気予報の高度化に関する研究を推進している。今回、JAXAが創設した宇宙探査イノベーションハブが推進する研究制度「Moon to Mars Innovation」に同研究が採択された。
図1:東海国立大学機構と富士通がJAXAと取り組む、月探査時の宇宙天気予測の概要(出典:東海国立大学機構、富士通)拡大画像表示
共同研究では、富士通の説明可能なAI(Explainable AI:XAI)「Fujitsu Kozuchi XAI」、ISEEのシミュレーションデータ、JAXAの月面に関するデータを活用し、月面における太陽高エネルギー粒子事象の予測を目指す(図1)。
「太陽高エネルギー粒子は、太陽フレアなどの発生に伴い突発的に形成されて宇宙空間を伝搬する、宇宙放射線の一種である。月面や地球周辺の宇宙空間において直接被ばくすると致死線量に達する場合もあるため、太陽高エネルギー粒子の発生とその量の予測が求められている」(東海国立大学機構、富士通)
今回の研究は、国際月面探査プログラムであるアルテミス計画を見据え、JAXAが開発予定の宇宙放射線線量計のデータ解析仕様にフィードバックするなど、月面での観測や予測研究の加速を目指すとしている。
今後、東海国立大学機構と富士通は、月探査など宇宙活動における安全確保の実現に向けて、太陽高エネルギー粒子事象における予測技術の確立に取り組む。さらに、JAXAや関連機関と連携し、健康管理、宇宙輸送・要員計画立案、緊急放射線速報など同研究の社会実装を目指し、宇宙空間での安全な活動に貢献するとしている。
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