NECは2025年3月31日、顔認証セキュリティソフトウェア新版「NeoFace Monitor V8」を同年4月中旬に提供開始すると発表した。新版では、VDI(デスクトップ仮想化基盤)環境での使い勝手が向上、手元のデバイスの顔認証からVDI環境にSSOログインできるようになった。価格(税別)はソフトウェア本体が1台1200円、ライセンス料が1台1万6500円。保守料金は1台年額2600円。
NECの「NeoFace Monitor」は、Windows OSやアプリケーションに顔認証によるログインを可能にするソフトウェア。ID/パスワードに代えて、PC/デバイスのカメラからの顔認証が可能になる。2021年8月からクラウドサービス版も提供している(関連記事:NEC、顔認証ソフト新版「NeoFace Monitor V7.1」でVMware/Citrixの両VDIへのログインに対応)。

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新版のV8では、VDI(デスクトップ仮想化基盤)環境での使い勝手が向上している。これまでも、VDI環境のアプリケーションへのログインにおいて、手動でのログインを代行する機能を提供していた。今回、手元のデバイスとVDI環境の双方にNeoFace Monitorをインストールすることで、デバイスの顔認証からVDI環境のOSにSSOログインできるようになった。自治体や金融業などでよくある、業務システムごとに異なるVDIにログインする場合でも、顔認証からそれぞれのVDI環境にログイン可能である(図1)。
また、顔認証や代行認証でログイン可能なVDI環境を拡充。既存のWindows Remote Desktop Service(RDS)、VMware Horizon、Citrix Virtual Apps and Desktopsのほかに、Azure Virtual Desktop(AVD)、SKYDIVが加わった。また、クラウド上で動作するWebブラウザを画面転送型で利用する、ジェイズ・コミュニケーションのインターネット分離ツール「SCVX」も対象になった。
新版に合わせ、「API連携キットG3」をリリースした。オフライン状態での顔認証に必要なデバイス内のキャッシュデータ(顔情報)について、有効期限やユーザー数を設定することができる。また、認証失敗時の詳細情報(顔認証/パスワード認証、顔の動き検知、オンライン/キャッシュ認証など)をエラーコード形式でアプリケーションに提供する機能が備わり、認証失敗の原因解明を支援する。
価格(税別)はソフトウェア本体が1台1200円、ライセンス料が1台1万6500円。保守料金は1台年額2600円。