[事例ニュース]
上新電機、家電量販店に指静脈認証を導入、顧客は手ぶらでポイントサービスを利用可能に
2025年4月17日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)
上新電機(本社:大阪市浪速区)は2025年4月17日、ジョーシン日本橋店とスーパーキッズランド本店の2店舗に、生体認証(指静脈認証)による顧客認証システムを同年4月24日に導入すると発表した。顧客は、専用端末に指をかざすだけで本人認証が行われ、手ぶらでポイントサービスの利用や買い物ができる。生体認証システムは、日立製作所と東武鉄道が提供する「SAKULaLa」を利用する。
家電量販店チェーンを運営する上新電機は2025年4月24日、ジョーシン日本橋店とスーパーキッズランド本店の2店舗に、生体認証(指静脈認証)による顧客認証システムを導入する。
顧客は、専用端末に指をかざすだけで本人認証が行われ、手ぶらでポイントサービスの利用や買い物ができる(初期導入の2店舗ではポイントによる支払いに限る、写真1)。

指静脈認証システムに、日立製作所と東武鉄道が共同展開する「SAKULaLa(サクララ)」を利用する。2024年4月に東武ストア3店舗でのセルフレジでの利用を皮切りに、2025年3月時点で7000人以上が利用している(関連記事:東武鉄道、生体認証システムをコンビニやショッピングモールなど全国100カ所以上に順次導入)。
SAKULaLaの指静脈認証の仕組みに、日立の「公開型生体認証基盤(PBI)」と「指静脈認証装置C-1」を利用する(関連記事:日立、手ぶら決済を可能にする「生体認証統合基盤サービス」、生体情報からPKIの秘密鍵をつど生成/日立、非接触の指静脈認証デバイス「C-1」を提供、店頭で触らずに本人を認証)。
指静脈認証により、デジタル技術に慣れていない顧客でも、1度登録すれば専用端末に指をかざすだけで本人認証が完了する。今後、他の業界でSAKULaLaが採用された店舗では、顧客は新たに登録することなく認証を受けられる。また、事業者/店舗の側では、1人あたり購入数限定商品を販売するケースで、本人確認により同一の顧客による重複購入を防ぐことができる。
今回の導入2店舗では、ジョーシンカードとSAKULaLaのユーザー登録を共に行うと両者が連携される。その後は対象店舗の有人レジ、セルフレジのどちらでも、会員カードやジョーシンアプリの2次元コードを提示することなく、専用端末に指をかざしてジョーシンポイントを獲得・利用できる。
上新電機は、2店舗での顧客の声を反映しながら全店舗への導入を進めていく。また、ECサイト「Joshin webショップ」での購入時本人確認にもSAKULaLaを適用する。その際はスマートフォンのカメラを用いた顔認証対応を予定している。