三菱UFJ銀行(本社:東京都千代田区)は、不正検知や業務効率化など、AIを用いたデータ分析の取り組みを加速させている。データ分析プラットフォーム「Databricks」を採用し、社内に点在するAI開発基盤やAIアプリケーションと連携させ、新たなAIアプリケーションの開発に活用している。Databricks Japanが2025年4月25日に発表した。
三菱UFJ銀行は、中期経営計画の一環としてデータドリブン経営を掲げ、AIによるデータ活用の強化に取り組んでいる。なかでも、不正検知や業務効率化など、AIを用いたデータ分析の取り組みを加速させている。その過程で、行内のデータを統合・分析する基盤としてDatabricks Japanの「Databricks」を採用した(図1)。

拡大画像表示
Databricksは、大量データを処理可能な分散処理エンジン「Apache Spark」を基盤技術として利用したデータ分析プラットフォーム。ストリーミング処理とバッチ処理の両方をこなし、IoTデータの収集などに強みを持つ。AI/マシンラーニング(機械学習)との親和性が高く、データの処理・分析から、AIモデルやAIエージェントの開発までを一貫してカバーする。「AIチームの生産性向上によってプロジェクト期間の短縮や、新たなアプリケーションの早期展開が可能になる」としている。
三菱UFJ銀行は、Databricksの用途として、不正検知やリスク管理の強化、業務の効率化・自動化、マーケティング、新規ビジネスの創出などを挙げている。これらの領域で、ユースケースの創出・具現化を目指す。「Databricksと行内の生成AIアプリケーションの連携により、生成AIを活用したデータ分析をこれまで以上に効率的に実施できるようになった」(同行)。