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日立建機、海外グループ会社のERPをDynamics 365で刷新、17拠点で導入完了

2025年5月15日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)

建設機械事業をグローバルで展開する日立建機は、海外グループ会社のERPを「Microsoft Dynamics 365」で刷新した。新ERPを日本本社のシステムと連携させることで、グローバルレベルで経営を可視化する。アジアなど海外グループ会社17拠点で導入が完了している。順次、北米など他拠点に展開する。システムの構築を支援する日立ソリューションズが2025年5月14日に発表した。

 日立建機は、建設機械事業をグローバルで展開している。アジア、オセアニア、アフリカ、中東、欧州、北米で事業を拡大しており、海外の売上比率は85%に上る(2024年度上期実績)。しかし、海外グループ会社が運用しているERPは老朽化しており、事業変化への追随が困難になっていたという。

図1:日立建機が海外グループ会社に導入したERPシステムの概要(出典:日立ソリューションズ)
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 今回、海外グループ会社のERPを「Microsoft Dynamics 365」で刷新した。日本本社で共通テンプレートを開発し、海外グループ会社に展開した。基盤を統合したことで、海外グループ会社の財務データを日本でもリアルタイムに取得し、グローバルでの経営の可視化を図る(図1)。

 ERPの選定にあたっては、原価や利益などの情報を、建設機械1台ごとに管理できるなど、必要な機能を満たすことが前提だったという。加えて、安定して長期間使えることや、グローバルに展開しやすいことを重視し、海外グループ会社のデータを一元管理できる基盤の整備も視野に入れた。

 2024年10月時点で、アジアなど海外グループ会社17拠点で導入が完了している。順次、北米など他拠点にも展開する。日本本社や海外グループ会社では、データ分析ツール「Power BI」を用い、在庫や受注、売上状況のダッシュボード化といったデータ活用を開始している。

 日立建機では、「グループ全体で業務プロセスを効率化する礎を築けたことが大きな成果」だと今回のプロジェクトを評価している。今後も、グローバルECサイトの構築や、ECの効率を高めるフルフィルメント管理ソフトウェア「Dynamics 365 Intelligent Order Management」の活用などを進める。

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