米dotDataは2025年5月22日、Salesforce用データ分析ツール「dotData Insight for Salesforce」を発表した。Salesforceに蓄積した商談情報を分析し、商談成功や案件遅延の要因、優秀営業員の特徴といったインサイト(洞察)を、営業・マーケティングの現場で直ちに活用可能な形で抽出し分析を可能にする。
米dotDataの「dotData Insight for Salesforce」は、Salesforceに蓄積した商談情報を分析し、商談成功や案件遅延の要因、優秀営業員の特徴といったインサイト(洞察)を、営業・マーケティングの現場で直ちに活用可能な形で抽出し分析できるようにする(図1)。

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「Salesforceには、商談、取引先責任者、アクティビティ、リード、タスクなど膨大な履歴データが蓄積されているが、これらを横断的に分析して成功に至るパターンを導き出すには、高度なデータ整備と専門知識が必要である」(dotData)ことから専用の分析ツールを提供する。
dotData Insightに備わる特徴量自動設計技術により、複数のテーブルからビジネスKPI(商談成功など)に影響を与える複雑な条件を自動抽出する。以下の例のような、営業施策や営業プロセスの改革に直結する具体的な条件付きパターンを提示する(関連記事:データ分析ツール新版「dotData Insight 1.3」、洞察の抽出に有用なカラムの組み合わせをAIが推薦)。
- 商談初期段階において、XX日以内に営業アクションをとる商談は、次のステージに遷移する確率が1.5倍に高まる
- 直近2年間の商談メモ欄に記入された単語数の合計がXX個より多い場合、業績上位10%のハイパフォーマーになる確率が1.5倍に高まる
dotData Insight 1.3.2で実装されたAIクレンジングエンジンを用い、表記揺れなどのノイズデータを名寄せ・統合する。これにより、Salesforceに蓄積されたデータは、営業担当者による手入力によって表記揺れや誤入力が頻繁に発生する問題に対処する。
「商談成功要因分析」「失注理由の特定」「優秀営業の行動パターン分析」など、営業現場で汎用的に使えるユースケースや、これらに必要なSalesforceのデータ情報をテンプレートにして用意している。
ツールの提供と合わせて、dotDataの専門チームがユーザーの目的に沿った分析テーマやデータ加工ロジックのカスタマイズを支援する。Salesforceのカスタムオブジェクトや独自フィールド、Salesforce以外で蓄積したデータとの連携も可能という。「一時的な導入支援にとどまらず、継続的な運用支援・分析ノウハウの移管を通じて、ユーザーが分析を内製化できるよう伴走する」(同社)としている。
このほか、Salesforceのアセスメントサービスを提供する。Salesforceに十分なデータが蓄積されているか、どこから手を付けるべきかわからないといった不安を解消する。テンプレート分析に必要なデータがSalesforce上に揃っているかを診断し、不足する場合は補完方法まで提案する。