[事例ニュース]

パナソニックEW、グループ内の顧客情報を一元管理するCDP「建設業顧客データベース」を構築

「MuleSoft」でグループ各社のCRMデータとAPI連携

2025年5月28日(水)IT Leaders編集部、日川 佳三

パナソニック エレクトリックワークス社(パナソニックEW、本社:東京都港区)は、グループ内の顧客情報を一元管理するCDP(顧客データ基盤)「建設業顧客データベース(Construction Customer Database)」を開発した。グループ各社のSalesforce CRMの連携にiPaaS/システム連携プラットフォーム「MuleSoft」を活用し、グループ各社のCRMデータを連携させている。システム構築を支援するフレクトが2025年5月27日に発表した。

 パナソニック エレクトリックワークス社(パナソニックEW)は、住宅、オフィス、ホテル、商業施設、スポーツ施設などを対象に電気設備事業を展開している。現在、注力施策の1つとして、顧客接点の強化を通じた「顧客LTV(Life Time Value、顧客生涯価値)の最大化」に取り組んでいる。

 しかし、グループ内の顧客情報が一元管理されておらず、異なる部署やグループ会社が同じ顧客に対して個別に営業活動を行うような非効率が生じていた。「気づかないうちにグループ内で受注を奪い合い、安値競争が起こることもあった」(同社)という。

図1:パナソニック エレクトリックワークス社が構築したCDP(顧客データ基盤)「建設業顧客データベース」の概要(出典:フレクト)
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 こうした課題を解決するため、グループ内の顧客情報を一元管理し、さまざまな施策に活用するためのCDP(顧客データ基盤)に着手。「建設業顧客データベース(Construction Customer Database)」を構築した(図1)。

 パナソニックEWでは、グループ各社それぞれが個別にSalesforceのCRMを運用している。そこで、各社の顧客データを連携する手段として、同じくSalesforceが提供するiPaaS/システム連携プラットフォーム「MuleSoft」を用いてCDPを構成することにした。システム構築をフレクトが支援している(関連記事システム連携ツールのMuleSoft、「DB上の顧客情報を参照するAPI」などを生成AIで開発可能に)。

 同社は、今後の事業展開を見据えた際に、どのシステムからでもデータを取得・更新できる仕組みを機動的に構築することが不可欠と考え、MuleSoftを採用した。同ツールに特徴として備わるAPIの再利用性を活用することでデータ連携を迅速に実現できる点を評価している。導入後、APIのコール数は増加しており、グループ内での情報連携が活発化しているという。

 建設業顧客データベースの構築により、数十万社に及ぶ取引先/案件情報がリアルタイムで共有可能になり、現場調査・提案・受注までのリードタイムを短縮しながら営業効率の改善を図っている。

 「グループ各社の情報を可視化したことで、これまで見送っていた案件もビジネスチャンスとして捉えられるようになった。今後、グループ内での連携範囲を広げる」(同社)としている。

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