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AI-OCR「DX Suite」、AI出力の誤りを検知する「Critic Intelligence」を追加、データチェック工程を自動化
2025年9月26日(金)IT Leaders編集部、日川 佳三
AI insideは2025年9月25日、AI-OCRクラウドサービス「DX Suite」に、AI-OCR処理結果の誤りを検知する「Critic Intelligence」機能を追加した。データチェック工程に適用することで、人間が見落としがちな微細なものも含めて誤りを検出し、人間を上回る精度で誤りを特定できるという。
AI insideの「DX Suite」は、ディープラーニング(深層学習)による画像認識と、文章の前後関係を判定する自然言語解析を併用するAI-OCRクラウドサービスである。手書き文字のほか、読み取り時のズレや罫線などを含んだ画像を認識する。大量の帳票を同一フォーマットごとに仕分ける機能も備える。
2025年5月には、データ入力業務をOCR処理の前後工程を含めて自動化する仕組みが加わった。データの取得からOCR処理、CSV出力、データ格納まで、RPAなどの外部ツールや手動操作に頼っていた処理を自動で実行する(関連記事:AI-OCR「DX Suite」にOCRの前後工程を自動化する機能─AI inside)。

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今回、AI-OCR処理結果の誤りを検知する「Critic Intelligence(クリティック・インテリジェンス)」機能を追加した。AI-OCRの読み取り結果をAIが評価し、誤りの可能性が高い項目をユーザーに提示する。
Critic Intelligenceをデータチェック工程に適用することで、人間が見落としがちな微細なものも含めて誤りを検出し、人間を上回る精度で誤りを特定できるという。「人間がエラーを特定できる精度は60~80%にとどまる。当社の検証では、Critic Intelligenceを用いた場合、最高99.92%/平均99.86%の検知精度と処理時間の約80%減を確認している」(AI inside)。
「一般に帳票処理では、AI-OCRで紙やPDFの帳票を読み取ってデータ化した後、人間が全項目を目視で確認し適宜修正を行う。特に金融・保険など精度が求められる分野では、同じ帳票を2人で確認し、結果を突き合わせて差異を解消している。チェック項目は帳票1枚あたり数十件に及ぶこともある」(同社)