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東京メトロ、AI画像解析でレールの腐食を検知するシステムを開発、千代田線で利用開始

NEC、NEC通信システムと共同開発

2025年9月26日(金)日川 佳三(IT Leaders編集部)

東京地下鉄(東京メトロ、本社:東京都台東区)は2025年9月26日、AI画像解析でレールの腐食を検知するシステムを稼働開始したと発表した。東京メトロ千代田線で2025年8月から利用している。システムはNECおよびNEC通信システムと共同で開発した。

 東京地下鉄(東京メトロ)は、CBM(Condition Based Maintenance:状態基準保全)の技術開発に取り組んでいる。車両、軌道、トンネルの各分野においてメンテナンスの効率化・最適化を図っている。

 今回、AI画像解析でレールの画像から腐食の位置やサイズを検知するシステムを、NECおよびNEC通信システムと共同で開発した。東京メトロ千代田線を対象に、2025年8月に利用を始めている。「河川や濠に近接する区間では、湿潤環境によってレールの腐食が進みやすい」(同社)という課題に対処する(図1)。

図1:東京メトロ千代田線で運用が始まった、AI画像解析でレールの腐食を検知するシステムの利用イメージ(出典:東京地下鉄、NEC、NEC通信システム)
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 開発したシステムは、NEC通信システムの「映像点検監視基盤」をベースにしている。営業列車に搭載した線路設備モニタリング装置で撮影したレールの画像をシステムに取り込み、AIで画像を解析し、レールの腐食を自動的に検知する。

 ディープラーニング(深層学習)を利用したデータ解析ソフトウェア「NEC Advanced Analytics - RAPID機械学習」の領域抽出機能を活用している。腐食箇所をピクセル単位で抽出し、腐食位置とサイズを特定・把握する。

 東京メトロは今後、同システムを他路線に拡大する予定である。

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