マクニカ(本社:神奈川県横浜市)は、Celonisのプロセスマイニングツールを導入し、CRMからERPにかけて、商談から受注に至るプロセスを横断で可視化した。部門間メールをAIで解析し、案件のステータスやボトルネックを抽出する仕組みも構築した。Celonisが2025年9月24日に発表した。
半導体・サイバーセキュリティ事業を中核とするマクニカは、業務プロセスの可視化による業務改善を目的に、Celonisのプロセスマイニングツールを導入した。当初、受注管理や商談管理といった単一プロセスの分析から着手し、24個の改善ユースケースを見い出すなどの成果を上げている。
次に、CRMからERPにかけて、商談から受注に至るプロセスを横断で可視化した。Celonisのオブジェクトセントリックプロセスマイニング(OCPM)アーキテクチャの下、業務の姿を再現するデジタルツインを構築した。部門間の重複作業や非効率な業務を発見し、課題の根本原因を特定できるようになった。
これまで感覚的に捉えていた課題をデータによって可視化することで、部門横断での共通認識を醸成できた。これまで解決が難しかった課題に対しても具体的な改善のアクションを起こせるようになったという。
合わせて、部門間のコミュニケーション手段であるメールをCelonisのAI機能で解析し、案件のステータスや、ボトルネックとなっている理由などを自動で抽出・分析する仕組みを構築した。担当者は、状況の把握と次のアクションを迅速に行えるようになった。
マクニカは今後、AIエージェント自体が課題を発見し、RPAなどと連携して自律的に業務プロセスを改善する姿を目指す。