[事例ニュース]
三菱倉庫グループの博菱港運、フォークリフトなどの点検報告をアプリ化、月次集計作業が数日から2時間に
2025年12月24日(水)IT Leaders編集部、日川 佳三
三菱倉庫グループの博菱港運(本社:福岡県福岡市)は、フォークリフトなど荷役機械の点検報告業務を効率化するモバイルアプリを構築、月次集計工数を8割削減した。アステリアのモバイルアプリ作成ツール「Platio」を使ってノーコードで開発した。アステリアが2025年12月23日に発表した。
三菱倉庫グループの一員である博菱港運は、福岡市内の港に陸揚げされた積荷をフォークリフトなどの荷役機械で搬送する、港湾運送/倉庫荷役の事業を担っている。労働安全衛生規則に基づく日々の点検業務などを通じて安全対策の強化に日常的に取り組んでいる。
これまで荷役機械の始業前点検は、紙の日報に手書きで記録することで行っていた。点検報告内容の月次集計に数日間を要し、数千枚に及ぶ帳票の保管・管理にかかる工数からも、担当者への業務負荷が大きかった。また、手書きによる誤記や記入漏れ、未提出などが頻発していたほか、現場での書類汚損や紛失のリスクも高かったという。
図1:博菱港運がノーコード開発ツールで作成した、荷役機械の点検報告アプリの画面と利用シーン(出典:アステリア)拡大画像表示
こうした課題を解決すべく、荷役機械の点検報告業務をシステム化することを検討。ノーコードでモバイルアプリを構築できる、アステリアの「Platio(プラティオ)」を用いて、荷役機械点検アプリを開発した(図1、関連記事:アステリア、「Platio」で開発したモバイルアプリがAndroidタブレットで動作可能に)。
同社では荷役機械点検アプリのほか、アプリ開発未経験の社員が「ヒヤリハット報告アプリ」などのアプリを最短で1日、長くかかっても4日という短期間で構築することができたという。約60人の現場スタッフでアプリの運用を始めている。QRコードを読み取るだけで機械情報や利用者情報が自動入力でき、点検業務の省力化と情報精度の向上につながった。
これらのアプリを現場で運用した結果、荷役機械点検報告の月次集計にかかっていた作業時間は数日から約2時間へと約8割の削減効果が得られた。年間で約1万枚の帳票削減を図っている。さらに、導入前にはわずかだった社員からのヒヤリハット報告も、報告の手軽さから約3倍に増加したという。
荷役機械点検アプリは、博菱港運での運用成果が評価され、同じ三菱倉庫グループの門菱港運(本社:福岡県北九州市)にも展開している。門菱港運においても、年間約8000枚の帳票を削減し、帳票への記入や管理にかかっていた工数を年間で162時間削減した。
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