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日本触媒、「BlackLine」を導入して決算業務を可視化・標準化、不要な業務を廃して業務効率を向上

2025年10月16日(木)日川 佳三、河原 潤(IT Leaders編集部)

日本触媒(本社:大阪府大阪市)は、決算業務の可視化・標準化のため、ブラックラインの経理・決算業務支援クラウドサービス「BlackLine」を利用している。経理データを可視化することで経営・ガバナンスやの意思決定に役立てる。ブラックラインが2025年10月9日に発表した。

 日本触媒は、紙おむつ向け高吸水性樹脂などの原料となる基礎化学品を世界規模で供給している化学メーカーである。現在は、エレクトロニクス材料や電池材料、生活関連素材など広範な分野で高機能製品を展開している。

 同社の経理部では、開示の拡充や国際税務対応など増加する業務に対応するため、前中期経営計画(2022~2024年度)において「やめる・かえる」をキーワードに業務の効率化を進めてきたという。

 取り組みの過程で、FP&A(財務計画・分析)機能の拡充などの高度化を実現するためには、デジタルサービス/ツールも活用しながら、既存業務の見直しによる抜本的な業務変革が必要と判断した。「経理部は以前から業務マニュアルの整備やノウハウの蓄積に取り組んできたが、IFRSの適用、開示の拡充、国際税務業務の複雑化などによって業務工数が増え、経理体制の維持が困難になる危機感があった」(同社経理部長の尾嵜泰紀氏)

 経理部が抱える諸課題への打ち手として、2023年12月にブラックラインの経理・決算業務支援クラウドサービス「BlackLine」を、決算業務を中心に既存の会計システムがカバーしない手作業を自動化するツールとして導入を決定。経理データを可視化することで経営・ガバナンスの意思決定に役立てる方針を定めた。

 BlackLineにおけるタスク管理モジュールの導入から着手した。2024年3月~7月の準備フェーズで、現行の決算業務を可視化して削減可能な業務を洗い出した。その際、タスクごとの期日、手順書やノウハウの整備状況(どこに、だれが、何を持っているか)を明確にした(図1)。

図1:経理・決算業務支援クラウドサービス「BlackLine」の機能(出典:ブラックライン)
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 2024年7月~2025年4月の導入フェーズでは、業務手順と役割分担の見直し、不要な業務の廃止、ノウホワイ(Know Why:なぜそうするのか)の可視化などにより、決算業務を標準化。さらに、開示・税務、管理会計業務などのタスク管理に向けて業務の可視化を進めた。

 現在は、業務の標準化を進める中で、属人化の解消、業務変革を自分事として捉える組織風土の醸成など、導入効果を最大化する施策に取り組んでいる。今後、BlackLineの適用業務や導入する機能モジュール(仕訳入力など)を拡大する予定という。

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