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ファイルサーバー全文検索「FileBlog」に生成AIチャットUIを追加─鉄飛テクノロジー
2025年11月26日(水)日川 佳三、河原 潤(IT Leaders編集部)
鉄飛テクノロジーは2025年11月25日、ファイルサーバー全文検索ソフトウェア「FileBlog」に、UIとして利用可能な生成AIチャットをオプションで追加した。チャットでの指示に基づいて、AIがファイルサーバー内を検索・参照して回答を生成するRAG(検索拡張生成)を利用できる。同オプション付き年間ライセンスの年額料金例(税別)は、30ユーザー/1万文書で46万8000円。100ユーザー/20万文書で61万6000円。
鉄飛テクノロジーの「FileBlog」は、Webアプリケーションとして動作する全文検索/文書管理ソフトウェアである。既存のWindowsファイルサーバー環境に導入後、エンドユーザーはWebブラウザの画面からファイルサーバー内を全文検索・参照できる(関連記事:鉄飛テクノロジー、ファイルサーバー全文検索「FileBlog」にバージョン管理機能を追加)。
ブラウザベースのわかりやすいUIで、フォルダのツリー操作(ドリルダウン)、文字列の全文検索による候補の絞り込み、画像やオフィス文書のサムネール表示といった操作をして、求めるファイルを迅速に探し出せる。「通常であれば埋もれてしまいがちなファイルサーバー上の各種文書の活用を促す」(同社)としている。
今回、オプションで、生成AIチャットをUIにしてファイルを検索・参照する機能を追加した(画面1)。チャットから話し言葉で指示すると、AIがファイルサーバー内を検索・参照して回答を返す。ファイル内容の要約や検索結果への追加の質問なども行える。ログインユーザーのアクセス権限に準じて動作し、社内データの安全性を確保する。
画面1:ファイルサーバー全文検索ソフトウェア「FileBlog」に追加した生成AIチャット画面(出典:鉄飛テクノロジー)拡大画像表示
同オプションは、FileBlogでファイルサーバー内のファイルを対象にしたRAG(検索拡張生成)構成を可能にするもの。鉄飛テクノロジーによると、一般的なファイルサーバー検索ソフトにおけるRAGは、ユーザーが検索エンジンなどでファイル検索した結果に基づいてAIが回答を作成するが、FileBlogではファイル検索の段階からAIが処理を実行するという。「将来的には検索だけでなく、ファイル操作(削除、移動、名前の変更、自動編集など)においても、AIへの指示で実行できるようにする予定」(同社)としている。
また、AIによる出力では、テキストによる回答だけでなく、ファイルのサムネールやアイコンなどの画像やファイルパスのリンクも表示。ユーザーはAIによる回答の根拠となった情報に簡単にアクセスできる。
このほか、ユーザーがチャットに指示・質問を投じる際、「どんなファイルが、どこに保存されているのか」「どんな業務で、どこの情報を参照すべきか」といったことを自然言語で記述した「リファレンスガイド」を添付してLLMに問い合わせる機能を備える。業務ごとに作成した複数のリファレンスガイドから、指示・質問の内容に合わせて選択することで、検索結果の精度を高めることができる。
FileBlogは、リファレンスガイドを非構造化データの類似度・関連度で検索可能なベクトルデータベースとして構築し、ユーザーの指示・質問に応じて使用するリファレンスガイドを自動で選択する。リファレンスガイドの無料サンプルを用意するほか、鉄飛テクノロジーが有料で作成支援を請け負う。
鉄飛テクノロジーは、このAIチャットを、AIモデルが外部システムやデータにアクセスするためのMCP(Model Context Protocol)を利用して開発した。FileBlogを介さなくても、外部の生成AIツールからFileBlog管理下のファイルサーバー上にあるファイルを検索・参照できる。
AIチャットオプション付きのFileBlogライセンスの年額料金例(税別)は、30ユーザー/1万文書で46万8000円。100ユーザー/20万文書で61万6000円。年間ライセンスの場合、30ユーザー/1万文書で46万8000円、100ユーザー/20万文書で61万6000円となっている。

































