総合建設会社の大日本土木(本店:岐阜県岐阜市)は、ERPをSaaSで刷新した。従来のカスタマイズ前提のシステムから脱却し、業務をERPの標準機能に合わせる「Fit to Standard」のアプローチを採用した。2026年1月は決算処理時間が導入前と比べて約50%短くなった。ERPの導入を支援したNECが2026年2月20日に発表した。
大日本土木は、土木工事を中心とする総合建設会社である。同社の基幹システムはこれまで、稼働から50年が経過したメインフレームで運用していた。長年にわたって部分最適で改修を重ねたことで仕様が複雑化していたため、新たな改修には多くのコストと時間がかかっていた。環境変化や法改正への対応も困難だった。
また、全国の支店ごとに業務フローが異なっていたため、異動のたびに業務を覚え直す必要があった。紙の帳票を介してシステムにデータを2重に入力しなければならないことも業務の効率を下げていた。さらに、原価や会計の実績を月次でしか把握できず、タイムリーな経営判断が難しかった。
こうした背景の下、工事原価管理と財務会計領域に特化した、建設業向けのクラウド型ERP(統合基幹業務システム)を導入した(図1)。導入にあたっては、業務をERPの標準機能に合わせる「Fit to Standard」のアプローチを採用し、ノンカスタマイズで導入した。
カスタマイズなしにクラウドERPを導入した効果について同社は、「クラウドサービス側で法改正に対応してくれるので、将来の環境変化に対する適応力が高まった」と評価している。また、建設業の標準業務プロセスを適用して業務を標準化したことで、人員配置も容易になった。決算処理に要する時間も導入前と比べて約50%短くなった。
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