SCSKは2026年4月24日、ERP(統合基幹業務システム)「PROACTIVE(プロアクティブ)」に、新リース会計基準の要件を満たす「不動産管理」機能を追加したと発表した。不動産の賃貸借契約に特化した機能である。これに加え、既存の「リース資産管理」機能も新基準に準拠させた。
SCSKの「PROACTIVE(プロアクティブ)」は、ERP(統合基幹業務システム)アプリケーションである。会計、人事給与、販売・生産管理などの各業務システムを、卸・商社、製造、建設、サービス業の業界ごとのベストプラクティスとともに提供する(関連記事:SCSK、ERP「PROACTIVE」にAIエージェント機能を追加、Teamsで経費精算を完結)。
図1:ERP「PROACTIVE」による新リース会計基準対応の概要(出典:SCSK)拡大画像表示
今回、2027年4月以降の事業年度から適用になる新リース会計基準に向けて、不動産の賃貸借に特化した「不動産管理」機能を新たに追加した。さらに、既存の「リース資産管理」機能も同基準に準拠させた(図1)。
新リース会計基準は、不動産の賃貸借契約も対象である。使用権資産やリース負債として、貸借対照表への計上を原則義務付ける。これにより、従来は賃借料として経費処理していた不動産契約について、契約内容の把握や金額算定、契約変更時の再計算など、会計実務の負荷の増加が見込まれる。また、自己資本比率などの財務指標にも影響する。一方、動産リースにおいても、これまで対象外だった取引を見直すことや、会計上と税務上の取り扱いの違いを把握・管理することが必要になる。
今回追加した「不動産管理」機能は、不動産の賃貸借契約に特化している(図2)。長期契約や賃料改定、フリーレント、契約更新、一部解約など、不動産賃貸借に特有の業務要件を網羅する。従来の「リース資産管理」機能では処理が難しかった領域を補い、総務・管財部門と経理部門の間で生じていた情報の分断を解消し、契約管理から会計処理までを効率化する。
図2:「不動産管理」機能の概要(出典:SCSK)拡大画像表示
- 不動産物件管理機能:不動産物件ごとに、所在地、用途、面積、竣工年月などの基本情報を登録・管理できる。物件情報は総務部門や不動産管理部門など、経理以外の部門でも管理可能である。従来のExcel管理と比べて、部門ごとに分散管理していた情報の再入力を防ぎ、更新差異による不整合や先祖返りを解消する
- 不動産契約管理機能:不動産賃貸借契約ごとに、リース区分判定情報、リース期間、リース料、支払方法のほか、借地権、敷金、資産除去債務(退去時の原状回復費用)などの付帯項目を入力できる。入力情報を基に使用権資産およびリース負債を算定し、償却や支払のスケジュールを自動で再計算する
- 会計システムとの連携機能:使用権資産およびリース負債の計上や減価償却データを財務会計システムに、賃借料の支払情報を債務管理システムに連携させる
一方、「リース資産管理」機能は、主に動産リースの管理に適する(図3)。所有権移転・移転外リース取引のほか、レンタル取引などをカバーし、契約管理から会計処理までを一貫して管理する。会計上と税務上で取り扱いに差異が生じるケースにも準拠しており、申告調整に必要なデータの管理や出力が可能である。
図3:「リース契約管理」機能の概要(出典:SCSK)拡大画像表示
- リース契約管理機能:リース期間、リース料、支払条件などの契約情報を登録・管理できる。少額・短期リースなど動産特有の契約形態に加え、契約の一括登録や一括移動も可能である
- 各種帳票出力機能:リース資産台帳や償却スケジュール、注記・開示に必要な情報など、実務に不可欠な各種帳票を出力できる
- 既存リース資産からの移行:既存のリース資産情報を、新リース会計基準に対応した形式へと一括変換する。移行時点の簿価などを基に、新リース会計基準に合わせた資産・負債計上額を算定する。現在登録しているデータをそのまま活用できる
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