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[技術解説]

マスターデータ統合専用のMDMシステムを構築するべき

コラム2

2008年11月27日(木)IT Leaders編集部

下図に、顧客情報を例にした、データ統合のステージを示した。さすがに、1の統合顧客管理なしの企業は少ないだろうが、理想とされる3の統合顧客管理(双方向)を実現している企業も決して多くはないのが実情だ。

画像:図2

 実際、多くの企業に対しデータ統合のコンサルティングを行っているアクセンチュアの後藤洋介パートナーは、「データウェアハウスを構築し、活用している企業は先進的な方だろう」と語る。

 本文で触れたように、マスターデータ管理によるデータ統合には様々な問題がつきまとううえ、仮に一度は実現できても維持・管理が困難。「ヒドゥン・データがすぐ生まれてしまう」(ITRの浅利浩一プリンシパルアナリスト)ことが、その背景にある。

 ではどうすべきか。考慮する価値があると考えられるのが、コラム1で米インフォマティカのジェームズ・マカリアンCTOが提唱する「MDMシステム」という概念だ。MDM製品を精査・理解した上で導入するだけに留まらず、必要に応じて追加開発することで、マスターデータ分析から補正、データモデルの構築、データ品質の維持管理(メンテナンス)までを、一貫して支援するシステムを構築する。

 必ずしもMDMシステムの具体的なアーキテクチャや機能が定まっているわけではないが、アクセンチュアによると①関係が強いシステム間の情報連携に焦点を合わせたディレクトリ型、②ディレクトリ型に加えて利用者による関連情報の参照を可能にするリファレンス型、そして③多くのシステム連携を可能にし、同時にリアルタイムでの情報分析も視野に入れたトランザクションハブ型という、3パターンの形態がある。当然、③が理想型だが、実現の難度も高い。

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