本特集の冒頭で海外企業は、マスターデータ統合に関して先行していることを示した。実際のところはどうなのか。データ統合の専門企業である米インフォマティカのジェームズ・マカリアン上級副社長兼CTO(最高技術責任者)に聞いた。
─米国企業は、データ統合に関して何らかの問題を抱えているか。
データ統合そのものに関して問題を抱えているよりも、まずデータアクセスに関わる問題を認識し、解決策としてデータ統合を選択している傾向が強い。データアクセスに関わる問題とは、第一に“必要な情報がどこにあるのかわからない”ことだ。売り上げが100億ドルを超える大企業は、30以上の基幹システムを導入し、何万というデータソースを抱えている。必要なデータを探すのは容易ではなく、深刻な問題だ。
これが解決しても、今度は各データのフォーマットが異なっているので活用できない問題がある。データがシステム上に散在していることも問題だ。例えば、CRMシステムに登録されている顧客名と、別のシステムにある同一の顧客名が別人なのか同一人物なのか、正確に判別できない。これらがデータアクセスに関わる問題の典型例だ。
─どのくらいの割合の企業がそうした問題を抱えているのか。
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