[ザ・プロジェクト]
データカタログ整備から広がるデータドリブン企業への変革─みんなの銀行が挑むデータマネジメント実践の軌跡
2026年1月28日(水)愛甲 峻(IT Leaders編集部)
国内初のデジタルバンクであるみんなの銀行が、データマネジメントを企業変革の原動力と位置づけ、知識やスキルが異なる現場を巧みに巻き込みながら、組織全体へのデータ活用、データドリブンの浸透に取り組んでいる。みんなの銀行/ゼロバンク・デザインファクトリー データ戦略部 データディベロップメントグループ グループ長の本嶋大嗣氏に、取り組みの全容やポイントを聞いた。
ふくおかフィナンシャルグループに属するみんなの銀行(本社:福岡県福岡市)は、日本初のデジタルバンクを掲げ、2021年5月に事業を開始したネット銀行である。10~30代のデジタルネイティブ世代をメインターゲットに、スマートフォンアプリ1つで口座開設から入出金、送金といった取引や手続きを行えるサービスを提供、“新しい銀行のかたち”を提示している。
同行の事業は多岐にわたる。APIなどを介してパートナー企業に金融サービス機能を提供するBaaS(Bank as a Service)事業や、同行が開発したフルクラウド型銀行システムの外部提供も手がけている(関連記事:三方良しで進めた“BaaS元年”を経て、さらなる成長へ─みんなの銀行/三菱UFJ銀行がデジタルバンクを2026年度後半に新設、勘定系含むシステムをフルクラウドで構築へ)。
顧客の行動変容に応じた新しい金融サービスの創造、顧客理解に基づくサービスの最適化、BaaS事業を通じた異業種サービスとの融合──3つのサービスコンセプトのすべてにおいて、「データ」は不可欠だ(図1)。みんなの銀行/ゼロバンク・デザインファクトリー データ戦略部 データディベロップメントグループ グループ長の本嶋大嗣氏(写真1)は、「データはあらゆる取り組みのベースになっている」と強調する。本嶋氏の肩書きにあるゼロバンク・デザインファクトリーは、みんなの銀行のバンキングシステムの開発を担う関連会社である。
図1:みんなの銀行のサービスコンセプト(出典:みんなの銀行)拡大画像表示
写真1:みんなの銀行 / ゼロバンク・デザインファクトリー データ戦略部 データディベロップメントグループ グループ長の本嶋大嗣氏実際、同行はデータをさまざまなサービスに生かしている。本嶋氏はユースケースの例として、顔画像データに基づく不正な口座開設の防止や、ターゲットとする若年層にマッチした、既存の審査モデルと異なるローン与信モデルの構築、紹介コードの利用状況に基づく口座開設者のネットワーク分析などを挙げた。ほかにも、KPIのモニタリングやBIツールの展開など、多方面でデータ活用を進めているという。
データが事業の要である以上、データマネジメントは必須の取り組みだが、取り組んですぐに成果が出たわけではない。立ち上げ期のつまずきを経て再スタートし、段階的に実績を積み重ねながら拡大してきている。本嶋氏はこれまでの経緯を振り返り、その成果や要点を明らかにした。
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