[市場動向]

AIエージェント時代、マシンデータの急増に備えよ─Splunkが訴えるデータファブリックの価値

分散データの統合とAIで、検知/対処から予測/予防への転換を促す

2026年1月28日(水)愛甲 峻(IT Leaders編集部)

米Splunk(スプランク)の日本法人Splunk Services Japanは2026年1月22日に説明会を開き、マシンデータをめぐる課題や、データ基盤のアーキテクチャ「Cisco Data Fabric」を中心とするプラットフォーム事業の戦略を説明した。分散したデータを移動・複製せず検索・分析できるフェデレーション機能や、マシンデータとビジネスデータを組み合わせた洞察の獲得、データ管理やインシデント対応を支援するAIツールの拡充などを通じ、検知・対処にとどまらない予測・予防の支援を加速する方針を示した。

 米シスコシステムズが米Splunk(スプランク)を買収したのは2024年3月。この買収でシスコはセキュリティやオブザーバビリティ(可観測性)分野での製品ポートフォリオの強化がかない、一方のSplunkも、独立性を保ちながら新たな成長フェーズに進むことができた。

 Splunk Services Japanの説明会の冒頭、米シスコシステムズ グローバル製品 Splunkプラットフォーム開発担当バイスプレジデントのセス・ブリックマン(Seth Brickman)氏(写真1)は、サーバやクラウド、アプリケーションなどが生成するマシンデータの急増に注意を促した。

 2025年末の時点で181ゼタバイト(ZB)に上るマシンデータは、3年後の2028年に394ゼタバイトに達すると予測されている。1ZBでも、HD動画としてストリーミング視聴すれば3600万年以上を要するというスケールである。

写真1:米シスコシステムズ グローバル製品 Splunkプラットフォーム開発担当バイスプレジデントのセス・ブリックマン氏

 マシンデータが急増する背景に、AIエージェントの利用拡大がある。従来のチャットボット/対話型のAIは問い合わせをベースに機能するが、「AIエージェントやエージェンティックなワークフローでは、データは24時間365日、休まずに生み出される。2028年には13億のAIエージェントが運用されるとの予測もある」(ブリックマン氏)。

 そうした中で、多くの企業ではセキュリティ、IT運用、エンジニアリング、ネットワークなどのチームが異なるデータセットを持ち、データの複製に伴う重複が発生していると同氏は指摘した。こうしたデータの分断は、状況把握の遅れや分析の手戻りにつながり、障害対応の効率を下げかねない。

 2024年6月に同社が英Oxford Economicsと共同で実施した、Forbes Global 2000の企業を対象とする調査によれば、ダウンタイムのコストは総額で年間4000億ドル(約60兆円)に上るという。ブリックマン氏はマシンデータの急増を背景に、今後は組織内のデータサイロがより大きな問題につながりうるとの見解を示した。

●Next:マシンデータをドメイン横断的に活用できる新たなアーキテクチャ

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