〜ユーザーコミュニティを活用した企業アプリケーション開発〜 米国におけるSaaSの浸透やWeb2.0と総称される様々な新しいテクノロジやサービスの普及は、エンタープライズアプリケーションの開発にどのように影響しているのか? 結論を言えば、ユーザーコミュニティを活用して開発を効率化する方向に進んでいる。 その象徴が、サービスプロバイダが開発プラットフォームを提供し、そこに開発コミュニティを形成しようとする動きだ。 エンタープライズマッシュアップなどの新しい開発手法も登場している。 ここではSaaS普及の要因分析から、コミュニティの力を利用したエンタープライズアプリケーション開発の流れを紹介する。 本稿はNTTデータ発行の「US Insight Vol.36」に掲載した記事を加筆・編集して掲載しています。
シリコンバレーとサンフランシスコを結ぶ大動脈であるフリーウェイ101。ここで車を走らせているといつも、気になる巨大な看板が目に飛び込んでくる。看板には自転車ロードレースの写真と、「$40/month」という数字が大きく書いてある。
実はこれ、企業向けのCRM(顧客情報管理)アプリケーションをオンデマンドで提供しているSugarCRM注1の看板だ。不特定多数の車が通るフリーウェイ沿いに、看板という“昔ながら”の形態で「月額40ドル」と、まるで月々の電気料金のような表示をしている点がとても目を引く。
注1: SugarCRMは元々オープンソースのCRMソフトウエアを提供していたが、Sugar On-Demandでサービスの提供も開始した。
この看板は、あらゆる企業にとって業務アプリケーションが電気やガスのようなユーティリティとなったことの表れだろう。しかも、必要な時に必要なだけ適切な価格で入手可能になったことを物語っている。
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