社会人になりたてのころはそんなに仕事もなく、毎日定時に会社を出ていました。最初はよかったけれど、そのうち「このままではいけない」と焦り始めましてね。たまたま知った社外勉強会に、自腹を切って参加してみたんです。そこで初めて、田中真澄氏の講演を聞きました。これが抜群に面白かった。それ以来、田中氏の著書が出るたび購入しています。その1冊が、「信念の偉大な力」です。
社会人になりたてのころはそんなに仕事もなく、毎日定時に会社を出ていました。最初はよかったけれど、そのうち「このままではいけない」と焦り始めましてね。たまたま知った社外勉強会に、自腹を切って参加してみたんです。そこで初めて、田中真澄氏の講演を聞きました。これが抜群に面白かった。それ以来、田中氏の著書が出るたび購入しています。
その1冊が、「信念の偉大な力」です。この本を読むと、早起きやあいさつといった基本的な生活習慣がいかに人生を豊かにするかがよく分かります。すべての社会人や、これから社会人になる学生にもすすめたいですね。実はこれ、著者のサイン本なんですよ。私の宝物です。
信念の偉大な力
田中 真澄 著
ぱるす出版
ISBN:978-4827602166
1300円(税込)
「ピーターの法則」は、あるWebサイトの書評を見て面白そうだとひらめき、購入しました。想像通り、とても興味深い内容でした。書名にもなっているピーターの法則とは、簡単に言うと「組織に属する人は、自分が無能になるまで出世する」ということ。この法則に従えば、組織はいずれ無能な人で埋め尽くされてしまう運命にある。優秀な人材を抱えているはずの企業で、時としてとんでもない初歩的なミスやトラブルが発生するのはそのためだ、というのが著者の主張です。読みながら「なるほど、それはそうだ」と納得する半面、「自分も無能への階段を上っているのか」と身につまされましてね。大いに反省しました。
システム担当者は、経営層向けの企画書や報告書を作成することが多いですよね。そんなとき、「考える技術・書く技術」はよい教科書になると思います。論理破たんのない文書を作るためのテクニックを学べますよ。ただ、決して読みやすい本ではありません。私は、仕事の合間を縫って3カ月で一通り読み終えました。ちなみに、著者のバーバラ・ミント氏はあの大前研一氏も教えを受けたという大御所です。
堅い本の合間には、東海林さだおさんのエッセイで頭を休めます。東海林さんは漫画家ですが、エッセイも一級品。読むと明るく楽しい気持ちになれますよ。私が食品会社に勤務しているせいか、特に食にまつわる観察眼の鋭さや描写のうまさにひきつけられます。おにぎりや丼など、読んでいるこっちも食べたくなることもしばしば。東海林さんの著作はほとんど持っていますが、おすすめは「なんたって『ショージ君』」かな。ショージ君シリーズの傑作集です。読んだことのある内容も多いですが、選りすぐりを一挙に読めるのでお得感があります。1200ページ以上あって、その電話帳のような厚みと重さにはびっくりしますけど。
そうそう、2008年10月号のこのコラムでホンダの新井さんが、喫茶店で読みかけの本を読む幸せについて語っていたでしょう? あれがうらやましくてね。誰にも邪魔されず静かに本を読める環境があるなんて、素晴らしいことです。私の理想の読書環境? 好きなプログレッシブ・ロックを聴きながらスコッチのグラスを傾ける、なんていいですね。イメージ先行で、実際にはすぐ酔いが回って寝ちゃうんですが(笑)。
ピーターの法則
- ローレンス・J・ピーター、レイモンド・ハル 著、渡辺 伸也 訳
- ダイヤモンド社
- ISBN:978-4478760857
- 1470円(税込)
考える技術・書く技術
- バーバラ・ミント 著、山崎 康司 訳、グロービスマネジメントインスティテュート 監修
- ダイヤモンド社
- ISBN:978-4478490273
- 2940円(税込)
川又幸夫(かわまた ゆきお)氏
永谷園 情報システム部 部長
1982年に永谷園入社。情報システム部に配属され、社内システムの運用・開発全般に従事。2004〜2006年は、生産事業本部においてグループ全体のコスト管理に携わった。その後、情報システム部に戻り2008年から現職。部内管理に加えて、顧客や関連会社との新規システム案件を担当している。
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