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オムロンと日本IBM、環境ビジネスで協業し、物流ソリューションの提供を開始

2009年4月3日(金)IT Leaders編集部

オムロンと日本IBMは2009年4月2日、企業の低炭素化を支援する環境ビジネスにおいて協業を開始することを発表した。オムロンのセンシング技術と道路交通向けシステム事業での実績やスキル、IBMのコンサルティング、計測技術とITを融合させる研究開発力、環境ビジネス関連ソリューションにおけるノウハウなど、両社の強みを活かした新たな物流ソリューションを共同で提供し、物流分野における環境ビジネスを強化していく。

 オムロンと日本IBMの発表によれば、CO2排出量を削減して企業活動の低炭素化に取り組むことは世界共通の課題となっており、企業はCO2排出量削減も考慮に入れながらビジネスモデルを戦略的に変革していく必要に迫られているため、それを支援するソリューションのニーズが高まっているという。

 今回の物流ソリューションにおける協業でオムロンは、GPSを活用した運行管理システムや、走行中の車両の重量を計測する走行車両重量計測システムなどにより、改正省エネ法に準拠した報告に必要とされる輸送距離、積載率など、各種データの実測を可能にする。

 一方、日本IBMは、MSTP(Modal-Shift Transportation Planner:拠点間輸送の輸送経路を最適化するツール)やVRP(Vehicle Routing Planner:拠点から集配送先への最適な配送ルートを計画するツール)といったツールの活用により、CO2排出量を最小化する輸送経路を特定する。

 それにより、物流分野におけるCO2排出量の計測・管理・最適化をトータルに支援するソリューションが可能となる。同ソリューションは、主として製造業、陸運業などの業種における中堅企業から大企業の顧客を対象とし、両社は共同してソリューションの提案から実行までを行っていくとのこと。

 オムロンは、2009年3月21日付で社長直轄部門「環境事業推進本部」を新設し、環境事業に本格参入。同社グループの環境事業を統括し、グループ内で保有する技術やノウハウなどの相乗効果を活かした横断型環境事業として、新事業の創出や強化、推進を図る。同時に、社外との協業も積極的に行い、環境問題への対応を強化していく。

 IBMは、「Smarter Planet」を提唱し、世の中の仕組みがより“スマートに”(賢く)進化した地球社会の実現を目指している。Smarter Planetとは、世の中のあらゆるものがデジタル機能を備え、相互接続される環境を、インテリジェントなITインフラが支えていくことで、顧客のビジネス、さらには交通、環境・エネルギー、医療といった社会に関わるさまざまな課題を解決していくというもの。同社は今回の協業により、環境ビジネスを強化することでSmarter Planetの実現に大きく貢献できるとしている。

オムロン
http://www.omron.co.jp/

日本アイ・ビー・エム
http://www.ibm.com/jp/ja/
 

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