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[編集部の生産性倍増奮闘記]

「Windows系抜け道マップ」の巻:第11回

2010年4月7日(水)川上 潤司(IT Leaders編集部)

Windowsに代表されるGUI(グラフィカルユーザーインタフェース)は、マウスによる直感的な操作が売りの1つ。しかし時には、マウスにいちいち手を伸ばさずに作業した方が効率的な場面もあります。今回は、知っていると意外と便利な「キーボードショートカット」に焦点を当ててみます。

 仕事先に急ごうとやむを得ずタクシーに乗り込む時、「どうか都心の道に詳しい運転手さんでありますように!」と祈ることがあります。細かい枝道まで頭に入っている運転手さんの場合、幹線道路が混んでいると見るや機転を利かせて抜け道をかいくぐり、時に感動すらするルートを選んで目的地まで運んでくれます。

 一方で慣れない運転手さんに遭遇すると、行き先の住所をカーナビに入力した後は、その指示にあくまで忠実に走るのみ。待ち合わせ時間が刻々と迫るのに車はいっこうに進まず、料金メーターだけがいたずらに加算されていく…。イライラも通り越し、最後には「今日はついてない」と自分を言い聞かせるしかありません。

 「近道」を知っているかどうかはゴールまでの到達時間に大きく影響し、それはコストにも跳ね返ります。これはPC操作においても同じこと。身に付けてきた操作方法ばかりに頼らず、日頃から「もっと巧い方法はないか?」と色々と調べてみる習慣が、地味ながら生産性アップの王道なのかもしれません。多くのビジネスパーソンが使っているWindowsやOffice製品には、キーボードを使ってPCを効率よく操作するメニュー体系、いわゆる「キーボードショートカットキー」が用意されています。その数は意外と多く、中には、便利なのに知らないものもあるかもしれません。ここで簡単におさらいしておきたいと思います。

 もし、ショートカットの人気ランキングがあるとしたら、次の3つは間違いなく上位を占めることでしょう。
[CTRL]+[C] コピー ※「コントロール(CTRL)」を押しながら「C」
[CTRL]+[V] ペースト(貼り付け)
[CTRL]+[X] カット(切り取り)

 右手のマウスで対象の文字列やオブジェクトを選択した後、左手の[CTRL]+[C]でコピーし、[CTRL]+[V]でペーストといった一連の操作は、多くの人が使っているワザに違いありません。このほか、比較的知られているものをものを挙げるなら、
[CTRL]+[F] 検索
[CTRL]+[S] ファイルの保存
[CTRL]+[P] 印刷
[CTRL]+[A] すべて選択
[CTRL]+[Z] 直前の操作の取り消し
あたりが次点として続くでしょうか。


写真1:ショートカットによく使う3つのキー。(1)コントロール (2)Windowsロゴ(3)Alt

 さて一般には、どれほどのショートカットキーが認知されているのか。試しに、周囲に聞いてみたところ、10以上のショートカットをすぐに挙げられた人は、思いのほか少数派でした。かく言う私もさほど詳しくないのが正直なところですが、それでも普段の仕事の中で多用するのが、[Windowsロゴ]+[D]で、これは「デスクトップを表示する」というものです(Windowsロゴは、最近の標準的なキーボードの左下あたりに配置されているWindowsの旗のようなマークが記されたキーです)。

 たくさんのウインドウを開いて(重ねて)作業している時に、最も背面にあるデスクトップ上のアイコンをクリックしたいと思うことは多々あります。1つひとつのウインドウをマウスで動かしたり最小化したりするのは面倒くさい! ここで[Windowsロゴ]+[D]を押すと、たちどころにデスクトップが表示されます。同じ目的なら、[Windowsロゴ]+[M]の「開いているすべてのウインドウを最小化」も有効です。ついでながら、いくつものウインドウを開いている状況下では、[Alt]+[TAB]によってウインドウを切り替えたり、[Alt]+[F4]でカレントウインドウ(または作業中のプログラム)を閉じたりといったパターンも頻繁に使います。

 ファイル操作系として、よく使うのが、[Windowsロゴ]+[E]。これは「コンピュータを開く」という操作と等しく、リムーバブルディスクやネットワークドライブなどに手際よくアクセスする際に重宝します。エクスプローラ(IEではなくファイル操作ツールの方です)を起動するという感覚で使う人も多いことでしょう。そのほかファイルやフォルダなどを検索する時の[Windowsロゴ]+[F]、タスクマネージャを呼び出す時の[CTRL]+[Shift]+[Esc]、コンピュータをロックする時の[Windowsロゴ]+[L]あたりが知っていて損はないショートカットでしょうか。

 これらはごく一部に過ぎず、Windows、IE、Office、IMEなどそれぞれがバージョンによって様々なショートカットキーを用意しています(詳しくはマイクロソフトのWebサイトを参照)。 今回はマイクロソフト製品について触れましたが、他社のソフトも多くがショートカットキーを備えています。1度、じっくりと調べてみると、生産性倍増につながる大きな発見があるかもしれません。


表1:Windows 7における代表的なキーボードショートカットキー

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