日本電気(NEC)は、フォールトトレラント・サーバー(無停止型サーバー)の「Express5800/ftサーバ」において、VMwareの仮想化基盤「VMware vSphere 4」に対応した製品のラインナップを強化し、2010年7月29日より販売を開始した。
フォールトトレラント・サーバーは、二重化されたCPU、メインメモリなどのハードウェアが完全に同期して動作し、ハードウェア障害時には障害箇所を自動的に切り離してサーバーダウンを回避する機能を有する、高可用性が特徴のサーバー。
新製品の2機種では、NEC製の高可用性ソフトウェア「CLUSTERPRO X」との組み合わせをサポートしたことで、新製品上で動作する2つのゲストOSをクラスタ化し、一方のOSに障害が発生した際に、自動的に正常なOSに業務を引き継ぐことが可能になっている。それにより、ハードウェア障害だけでなくソフトウェア障害に起因するサーバーダウンのリスクも低減し、システム全体の可用性を向上できる。
そのほかの新製品の特徴は以下のとおり。
- CPUにインテルXeonプロセッサ5500番台を搭載することで、従来比約2倍の処理性能を実現可能
- メインメモリの搭載容量を最大96GBまで拡大
- メモリやHDDの拡張性を向上し、従来よりもさらに大規模な仮想化システムへの適用が可能
今回発表された新製品は以下の2機種。
- ミッドレンジモデル「Express5800/R320a-M4」(VMware対応モデル)
インテルXeonプロセッサX5570、メモリレス(最大96GB)、ディスクレス(最大2.4TB)
希望小売価格:256万円(税別)~ - エントリモデル「Express5800/R320a-E4」(VMware対応モデル)
インテルXeonプロセッサE5504、メモリレス(最大48GB)、ディスクレス(最大2.4TB)
希望小売価格:178万円(税別)~
出荷時期はいずれも2010年8月9日。同社は今後、新製品をアジア・大洋州、北米、欧州などにも順次提供開始し、グローバルに事業を拡大していく予定。
Express5800シリーズ情報発信サイト「ExpressPortal」
http://www.nec.co.jp/exp/