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[中島洋の特別対談]

【特別対談企画】バーチャル時代の企業に競争力を提供するデルのソリューションサービス戦略とは

2011年4月28日(木)

デルが大変身中である。かつてのデルは、高度情報通信網と航空網を駆使したグローバルなPC配送網や、顧客対応のコンタクトセンターの導入など、革新的ビジネスモデルを次々と打ち出してきた。それが、クラウド時代のユーザー環境に即応して「ソリューションプロバイダー」へと急速に変わりつつある。デルの提唱する「Efficient Enterprise」とはなにか。新事業展開の先頭に立つ郡信一郎執行役員営業統括本部長に聞く。(本文中敬称略)(聞き手は中島洋MM総研所長)。

郡 信一郎氏
郡 信一郎氏
デル株式会社 執行役員営業統括本部長
2004年、デル入社。クライアント・プロダクト・マーケティングならびにリレーションシップ・マーケティング ディレクターとしてチームを統括。06年、公共営業本部長。08年、執行役員に就任。09年、北アジア地域公共事業本部統括本部長。日本および韓国の公共機関向け事業本部を統括。11年、営業統括本部長就任。従業員500名以上の法人企業向け営業本部を統括。現在に至る。


中島 洋氏
中島 洋氏
MM総研所長
1973年、日本経済新聞社入社。産業部で24年にわたり、ハイテク分野、総合商社、企業経営問題などを担当。1988年から編集委員。この間、日経マグロウヒル社に出向し、日経コンピュータ、日経パソコンの創刊に参加し1997~2002年慶応義塾大学教授。現在、MM総研所長、国際大学教授、首都圏ソフトウェア協同組合理事長、全国ソフトウェア協同組合連合会会長等を兼務。


ITを効率化し、戦略的投資を可能にする
デルの「Efficient Enterprise」とは

中島:クラウドは、デルのビジネスにどういう変化をもたらしましたか。

:デルの創業期の90年代はPCとサーバーの全盛期でしたが、2000年代に入ってインターネット時代、そして2010年に入ってバーチャル時代に突入しました。このバーチャルの時代にどういう付加価値を提供するのか。それがソリューションサービスです。

中島:バーチャル時代に求められる付加価値とはどのようなものですか。

:ユーザー企業のIT支出を分析すると現在、70~80%はシステムを維持継続させるための管理コストで占めていて、新しいシステムを作っていく戦略的な目的で使われていません。こうした状況を改革し、企業の戦略的ITを支援するためにデルが提唱するソリューション戦略が「Efficient Enterprise」です。「標準化」、「シンプル化」、「自動化」といステップで、ITの効率化を図り、企業の発展と変革のためのソリューションを提供し、お客様のビジネスにとって真に必要なITの俊敏性と柔軟性を得るためのお手伝いをします。

中島:発展と改革のためのロードマップを示すということですね。

:従来のシステムは一度構築すれば10年や20年はその延長線で工夫して何とか使っていけました。その分、対応できる幅は少なく、継続性はあるが、その維持コストも高価になった。そこからユーザーを解放し、戦略的IT投資を可能にするのが「Efficient Enterprise」です。

中島:具体的にはどのようなソリューションをユーザーに提供するのですか

:「Efficient Enterprise」は3つの効率化を目指しています。まず、デスクトップ領域(モバイル端末なども含む)の効率化です。単にPCを仮想化するということだけでなく、その管理、運用、アセスメントサービスも提供することで、クライアント環境全体の最適化をサポートします。もちろん、マルチベンダーで他メーカーのPCも混在している環境の仮想化にも対応します。

中島:他のメーカーのPCに対しても提供するのですね。

:はい。こうしたソリューションは「オープン」であることが重要だと考えています。技術的に優れているということだけではなく、お客様を囲い込むことのない柔軟で、低コストなソリューションを提供することがデルの役割だと考えています。

中島:2つめはなんでしょう。

:データセンターの分野です。サーバーを仮想化してデータセンターを効率化します。導入前に事前評価のアセスメントサービスを実行し、実使用の環境で既存サーバー群にソフトを設定してどのように仮想化が可能かを調査し、その結果をユーザー企業に提供します。

中島:事例は出てきていますか。

:漢方医薬品大手のツムラ様では、仮想化によってサーバーの台数を10分の1に減らして運用・管理コストを大幅に削減しました。

中島:10分の1は凄いですね。

:データセンターの分野では、ストレージの効率化も新しい技術が適用できます。多数のストレージの中のデータやファイルはあちらこちらで重複して保管されている。それを対比しながら重複を排除して効率化できます。

中島:ストレージを柔軟に増減できる拡張性も仮想化の特長の1つですね。クラウドについてはいかがですか。

:3番目がクラウドの効率化です。クラウドサービス提供事業者を支援するためのソリューションを提供するとともに、デル自身がインフラをサービスとして提供するクラウド事業についても、日本のデータセンターから提供する準備をしています。

中島:日本の法律で海外に持ち出せないデータもあるし、企業機密を守る上でも国内で情報を処理し、保管する方が安心だと考える企業もあります。

:レスポンスも国内のほうが早いですね。

中島:もう1つ、デルの動きで際立っているのは企業買収ですね。

:ソリューション提供企業として展開していくためには、外部の企業がもつ優秀な技術も必要です。デルでは、プラットフォーム、サービス、マネジメントと3つの領域を決めて、3年ほど前から、それぞれの領域でリーダーである企業を買収して来ています。プラットフォームの領域では、ストレージ分野で先進的な技術を持つイコールロジックやコンペレントなどの技術を取り入れました。また、SI企業のペローシステムズや医療データをクラウド保管するインサイトワン、セキュリティのセキュアワークスなどを買収しました。さらにマネジメント領域ではスケーラントやKACEなどに投資をしています。

バーチャル時代に求められるCIOの役割ともに進化、発展するデルのソリューション

中島:従来のコアだったハードウェア販売に対してソリューションが占める比率はどのくらいですか。

:現在グローバルで従業員は10万人規模になりますが、全体の40%強はサービスプロフェッショナルになっています。広範な分野の営業技術、プロフェッショナルチームで、ストレージやネットワーク、アプリケーションなどの専門知識をもつ技術陣です。営業の3倍くらいのスピードで増員しています。IT環境が大きく変革する中、ユーザー企業の情報システム部門、CIOの役割が大きく変化していきますが、一緒に考え、業界ごと、ユーザーごとにどんな要望をもっているかを吸収しながらソリューションを提供できるようにしなければなりません。

中島:バーチャル時代、CIOはどのように変化すべきだと思いますか。

:従来のシステムは象徴的に言うと、凝り固まった仕組み、インフラ管理に振り回され、コスト削減に汲々とし、プロセスはサイロ型で分離し、統制に労力を奪われ、ハードウェアと結びついたソフトウェアで柔軟性に乏しいといった面があったと思います。しかし、これからのクラウド時代、バーチャル時代は、オープン標準でモジュール化されたものを最適に組み合わせることがCIOの主な役割になると考えています。ソフトウェア資産の管理、不要なものの排除や優先順位の決定など、その役割は大きく変わりつつあると思います。デルは、情報システム部門の課題の認識やシステムを進化させ、お客様のビジネスにさらなるイノベーションをともに創出できるサービスの提供を目指します。

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