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ガートナー、2013年の戦略的テクノロジートレンド10を発表

2012年11月14日(水)田口 潤(IT Leaders編集部)

米ガートナーが、2013年度における「戦略的テクノロジ・トレンドのトップ10」を発表した。なかなか興味深いので、長くなるが紹介しておきたい。

IBM InterConnectが開催されたシンガポールの町並み IBM InterConnectが開催されたシンガポールの町並み
  1. モバイルデバイスの戦い
  2. モバイルアプリ&HTML
  3. パーソナルクラウド
  4. インターネット・オブ・シングス(IOT)
  5. ハイブリッドIT&クラウドコンピューティング
  6. 戦略的ビッグデータ
  7. アクショナブルなアナリティックス
  8. メインストリーム・インメモリー・コンピューティング
  9. 統合されたエコシステム
  10. 企業向けアプリケーションストア

上位1、2を占めたのがモバイル関連だ。今なお企業ITからは縁遠い感もあるが、米ガートナーのアナリストは「モバイルは企業ITにとって決定的に重要、かつ破壊的な影響を与える」という。「今後5年の間に、すべてのアプリケーションがモバイルをベースに変化する。90年代に起きたCUIからGUIへのシフトを上回る変化が起きるだろう。一方で既存のシステムをなくせるわけではないので、IT部門はヘテロジニアスな環境に対応せざるを得ない。ここはIT部門にとって大きなチャレンジになる」。

パーソナルクラウドは、そのモバイルとクラウドの延長線上にあるもの。本号製品サーベイでマイクロソフトの次期Officeを取り上げた。こうした製品も相まって、「ユーザーのPC(パーソナルコンピューティング)環境は、新しいPC(パーソナルクラウド)環境に置き換えられる」。これをリードするのもIT部門の役割だ。

4番目の「IOT」はあらゆるモノにITが組み込まれることを指す。7番目の「アクショナブルなアナリティックス」は、IOTやモバイルデバイスから情報を得てモノや人の動きをリアルタイムで分析し、必要なアクションを起こすことだ。そして8番目の「メインストリーム・インメモリー・コンピューティング」は、それを実行可能にするIT基盤である。

これらがトップ10に入ったことの意味は何か?「日々、IOTやモバイルから生み出される膨大なデータを即座に分析し、最適なアクションを起こすことが、今日の企業ITに求められる。業務システムの次の方向でもある」。そのような取り組みが進むのが2013年だという。実現はにはいくつかの壁がある。「IOTに対応するにはIT部門と事業部門の協力が欠かせないし、業務系システムの変更、刷新が必要になるだろう」。

9番目の統合されたエコシステム、10番目の企業アップストアにも触れておこう。前者は「ベスト・オブ・ブリードと対極にあるシステム。ハードとソフトを統合したオラクルのExadataやIBMのPureSystemがその先駆例。モバイルでも、クラウドでも統合が進み、エコシステムが形成されるだろう」。後者は「IT部門が社内にサービスを提供する際の仲介役。エンドユーザーにアプリを配信するアップストアの、企業バージョンがそのイメージだ。企業アップストアがイントラネットの役割を担う可能性もある」。

ガートナーは技術トレンドだけでなく、IT投資の変化にも言及している。「研究開発部門やマーケティング部門がビッグデータなどに対応するため、IT投資を必要とする。微増か横ばいに留まる既存のIT投資とは異なるIT投資が、今後3〜5年間に年率20〜50%増加するのだ。その結果、2014年までにCIOはIT支出の25%に対する管轄権を失う」。

放置すれば、かつてあったIT部門が管理しないサーバーやサービスの乱立が再現しかねない。IT投資ガバナンスのあり方を見直すべきという主張だ。

本号の特集は「仮想化」、特にサーバー仮想化ソフトの最新事情と、ネットワーク仮想化に焦点を当てた。上記のトップ10も重要だが、仮想化技術を効果的に活用することも重要だからだ。ちなみにトップ10に仮想化がないのは「当然のテクノロジだから。もはやトレンドではない」(ガートナー)。

一方、海外カンファレンスの報告は3本掲載した。Oracle Open World、セールスフォースのDreamforce、IBMのInterConnectである。ITの最前線で何が起き、どんな議論が交わされているのか? 特集も併せて、ぜひご一読いただきたい。

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