米ガートナーが、恒例の先進テクノロジー・ハイプサイクル(Emerging Technologies Hype Cycle)」の最新版となる2014年版レポートを発表しました。ハイプカーブにマッピングされた数々の先進テクノロジーに対して、CIOやITリーダーはどのようなスタンスをとるべきなのでしょうか。
20年目を迎えた恒例の先進テクノロジートレンド指標
先進テクノロジー・ハイプサイクルは、近年に登場した新しいテクノロジーがそれぞれどのような成熟度に到達しているのかと、企業が導入・活用で得られるビジネス上のメリットについて評価し、ハイプカーブと呼ばれる曲線上にマッピングした技術トレンド指標です。
過去の年度も取り上げていますが(例えば、2010年度、2013年度)、ガートナーがハイプサイクル・レポートを開始してから今年で20年目だそうです。そんな節目となる2014年版で同社は、先進テクノロジー・ハイプサイクルを含む119の分野別ハイプサイクルを作成し、2000種類を超えるテクノロジーへの評価を行っています。
先進テクノロジー・ハイプサイクルで毎年目を引くのが、グラフの左端の「テクノロジーの黎明期(Technology Trigger)」にマッピングされた、今がまさに伸び盛りの先進テクノロジー群です。2014年版のレポートでは、スマート・ワークプレイスやホームネットワーキング(Connected Home)、ソフトウェア定義系(Software-Defined Anywhere)、スマートロボット、自律走行車(Autonomous Vehicles)、ニューロビジネス、容積可視化/ホログラフィック・ディスプレイなどがこのフェーズにひしめいています。
また、「過度な期待のピーク期(Peak of Inflated Expectations)」の頂点には、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)が位置し、2013年度は頂点付近にマッピングされていたビッグデータは、メガトレンドが必ずさしかかる「Through of Disillusionment(幻滅期)」に向かって、ただいまハイプカーブを急下降中といったところです。
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●Next:ハイプサイクルから浮かび上がるデジタルトランスフォーメーションへのロードマップ
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