仕事をするにの欠かせない電子メール。各社各様のシステムを導入しており、近年ではクラウド型のサービスを利用する事例も増えている。普段はあまり意識することが、企業が電子メールを利用するにあたってのTCO(総所有コスト)はどのぐらいなのか。そんな調査結果が米国で公表された。
利用者500人の場合、1カ月1ユーザーあたりのTCOが最も安価な電子メールシステムは、Google Appsで8.46ドル、Microsoft Office365は12.29ドル──。米国の市長調査会社であるOsterman Researchは、業務用メールシステムのTCO(総所有コスト)に関するこんな調査結果を発表した(図)。
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調査は、IBM Lotus Notes/Domino、Microsoft Exchange、Novell GroupWise、Zimbraというオンプレミス型のメールシステムと、Google Apps、Microsoft Office365、Zimbra(ホスト型)という3つのクラウドサービスを調べた。全体として利用者が多くなればなるほど一人当たりのTCOが下がるのは当然だが、オンプレミスのExchangeはそれほど下がらない結果になっている。分析を担ったOsterman Researchは、専任のIT要員を置けない50ユーザー程度の小規模企業はクラウド、本社スタッフが多く、かつ国内外に事業所や支社を有する大企業はオンプレミスとクラウドのハイブリッド型が望ましいと指摘している。
なお調査結果はhttp://info.zimbra.com/the-tco-of-enterprise-email-wpからダウンロードできる。メーラーのベンダーである米Zimbraのサポートを得て実施した調査である点に注意する必要があるが、自社のメールシステムのTCOはどうなのか、チェックしていただきたい。