IT人材育成のキラーソリューション「iコンピテンシ・ディクショナリ」活用ガイド(その10)
2014年12月24日(水)高橋 秀典(スキルスタンダード研究所 代表取締役)
今日の情報システムは企業を支え、ビジネスを戦略的に遂行するための武器でもあります。その構築・実現を担うIT人材の育成は、あらゆる企業にとっての最重要課題にほかなりません。本連載では、企業のITリーダー=IT戦略・情報システム責任者が、いかにして自組織のIT人材育成・活用を推し進めていけばよいのかを掘り下げていきます。
CCSF(共通キャリア・スキルフレームワーク:Common Career Skill Framework)を全面刷新した新しいスキル標準「iコンピテンシ・ディクショナリ」(iCD)は、「タスクディクショナリ」と「スキルディクショナリ」で構成された、シンプルで柔軟性のあるスキル標準の最新版です。その考え方や使い方について解説していく集中連載の第10回となります。全回を通してお読みいただくことで、iCDが企業にもたらす価値を理解していただければと思います。前回は、iCDの導入プロセスにおいてまず行う「要件分析」について説明しました。今回は、iCD導入・活用の要件分析に続くステップである「タスク分析」について説明します。
スキル標準活用プロセスの考え方
何度か説明してきましたが、ITSS、UISS、CCSFの活用プロセスはすべて同じです。新しいiCD活用プロセスも少し名称の変更はありましたが、同様の流れとなっています。
図1:ITSS、UISS、CCSFの活用プロセス拡大画像表示
iCD活用プロセスでは「試行と確定」までが「導入プロセス」で、人材開発の仕組みの構築プロセスです。「現状把握」以降は、構築した仕組みを実際に回す運用プロセスになります。
企業や組織がiCDを活用する一番のメリットは、経営戦略や事業計画を基に、将来を踏まえて求められる活動内容およびそれに必要な実行能力を明らかにできることです。To Beが明確になることによって、現状との差異から適切な育成計画や人員計画を立てることが可能となります。これはPDCAのPlanの部分が、より最適化されたものになるということで、効率的で効果のある仕組みの運用を実現することができます。
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