[矢坂徹の「CIOの心得」]

IT部門が内包すべき機能 その4
~パートナー対応能力

2015年2月26日(木)矢坂 徹(ウェッジ・コンサルティング代表)

IT部門に欠かせない5つの内製機能のうち「パートナー対応能力」について詳しく解説する。IT戦略遂行にメリハリをつける上で、アウトソーシングを積極的に検討する企業は増えているが、“自立的な”よい関係を形成できている例は必ずしも多くない。その背景を考えることを1つの材料に、パートナーとの協業のあり方や、その時に必要となるIT部門の素養について考える。

 昨今、IT関連業務の全てを内製でまかない、アウトソースは一切していないというケースは極めて希です。つまり、多くの企業において、何らかの形で協力を仰いでいる外部のパートナー企業が存在しています。

 ここで質問を1つ。「アウトソースがうまくいっている」とはどんな状況を指すのでしょうか。「委託した業務を大きな失敗もなく無難にこなしてくれている 」あるいは「安価に社外のリソースを使えている」ということでしょうか? 

 私の考えは少し違います。以下に、私なりに考える「アウトソースをうまく活用できている」という状態を説明しながら、今回のポイントに言及していきます。

“自立的アウトソーシング”とは

 アウトソースを引き受けるパートナーが力を備え、ITサービスのセグメントごとに、円熟した支援を適正価格で提供できるようになってきました。こうした状況下、コモディティ・サービス(インフラ構築、アプリケーション構築、データセンター運用、コールセンター運用など)をIT部門の内製のみで対処するのはコスト高にも繋がり、むしろ積極的にアウトソースを検討するのが主流になっています。

この記事の続きをお読みいただくには、
会員登録(無料)が必要です
  • 1
  • 2
  • 3
バックナンバー
矢坂徹の「CIOの心得」一覧へ
関連記事

トピックス

[Sponsored]

IT部門が内包すべき機能 その4 ~パートナー対応能力 IT部門に欠かせない5つの内製機能のうち「パートナー対応能力」について詳しく解説する。IT戦略遂行にメリハリをつける上で、アウトソーシングを積極的に検討する企業は増えているが、“自立的な”よい関係を形成できている例は必ずしも多くない。その背景を考えることを1つの材料に、パートナーとの協業のあり方や、その時に必要となるIT部門の素養について考える。

PAGE TOP