香港での交通カードシステム刷新案件に向けて、日本ITCソリューション課長の佐々木は、香港支社副社長の森山らとのプロジェクト会議に参加し、入札の内容を確認していた。大規模なシステム導入案件であると同時に、競合の中国企業は“原価割れ”のとんでもない提案を出してくる可能性がある。佐々木は、これまでの経験とは全く異なる交渉の場が待っていることに戦慄を覚えていた。そこに、共同戦線を張る三井商事の筒井も会議に参加するために、やってきた。
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