[クラウド分解辞典−Microsoft Azureの実像に迫る]
Azureの仮想マシンはWindows環境だけではない【第2回】
2016年6月6日(月)安部 泰志(アバナード クラウドマーケットユニット シニアコンサルタント)
米Microsoftが開発し提供するクラウドサービスである「Microsoft Azure」(以下、Azure)の全体像に迫る本連載。第1回ではAzureのサービス概要および特徴、課金体系について紹介した。今回から、AzureにおけるIaaS(Infrastructure as a Service)サービスの内容と、その特徴を紹介する。まずは、コンピュートサービスである仮想マシンを取り上げる。
前回、Microsoft Azure(以下、Azure)特徴として、AzureがIaaS(Infrastructure as a Service)とPaaS(Platform as a Service)の双方を包含したクラウドサービスであることを述べた。今回は、IaaSサービスにスポットを当て、Azure IaaSの中心となる仮想マシンについて紹介するとともに、Azure IaaSを利用する際の考慮ポイントも説明する(図1)。
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IaaSの開始で企業のAzure利用が進展
Azureは当初、PaaSとしてサービスが提供されていた。だが2012年6月からはIaaSとしてのサービスも開始されている。これによりオンプレミスで導入・運用していた仮想マシン環境をAzure上にシームレスに移行できるようになった。以後、多くの企業が以下のような業務シナリオに合わせてAzureを利用し始めた。
●社内システムの開発・検証向けサーバー環境の導入
●既にオンプレミスで導入・運用されている社内システムの拡張サーバーの導入
●保守期限が切れたサーバーの延命策
2014年2月に日本リージョンでのサービス開始も、Azure利用を後押しした。最近では、上記の業務シナリオにとどまらず、商用環境やITインフラ基盤のコア領域における利用も始まっている。
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