[クラウド分解辞典−Microsoft Azureの実像に迫る]
Azureで提供されるIDaaS 、Azure ADの新サービス【第6回】
2016年10月3日(月)山根 隆宏(アバナード クラウドマーケットユニット グループマネージャー)
米Microsoftが開発し提供するクラウドサービスである「Microsoft Azure」(以下、Azure)の全体像に迫る本連載。前回はAzureにおけるID管理/アクセス管理のサービスについて紹介した。今回は、そのAzure ADのサービスにおいて、今後リリースが予定されている新機能について紹介する。
前回は、Azure AD(Active Directory)の概要として、Azure ADが提供する機能の概要と、オンプレミスのWindows Server ADとの違いを解説した。今回は、実際に利用する際に必要になるAzure ADのサービス形態の詳細と、今後に追加リリースが予定されている新機能について解説する。
企業情報システムには「Premium」エディションがお薦め
Azure ADには、3つのエディションが存在し、それぞれ提供する機能が異なる(表1)。利用時に、必要な機能に見合うエディションを選択する必要がある。
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AzureやOffice365のサービスを契約していれば、「Azure AD Freeエディション」を利用できる。しかし、Freeエディションには、最大オブジェクト(登録ユーザーなど)の数に50万という制限がある。「Basic」と「Premium」には、その制限はない。企業情報システムにおいて般的によく利用される以下のシナリオを実現するためには、Premiumエディションがお薦めだ。
●ユーザー自身がAzure側のパスワードをリセットした場合、オンプレミスのWindows Server AD側のパスワードも同期させたい
●使用量やセキュリティに関して高度なレポートで確認したい
●Azure ADとオンプレミスのWindows Server AD間のディレクトリ同期接続の状態を監視/分析したい
なお各エディションの最新情報や機能の詳細はここから、料金はここで、それぞれ確認していただきたい。
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