日本ヒューレット・パッカードは2016年10月20日、IoT(Internet of Things)のエッジコンピューティング専用のサーバーおよびゲートウェイ製品の販売を開始した。大量データの処理に対応するほか、製造現場などデータセンターのような整った環境以外でも利用できる、堅牢な作りが特徴となっている。
HPEでは、IoTのデータの流れを4つのステージで表している。ステージ1は、「モノ」からのデータを検知し、モノを制御する段階、ステージ2はデータが収集・集約される段階、ステージ3は早期分析とデータ処理、ステージ4ではより深い分析とデータ処理を行うものと規定している。
通常はステージ1とステージ2がモノに近い場所にコンピューターリソースを設置した「エッジ」で行われ、ステージ3とステージ4はクラウド側で行われる。HPEでは従来データセンターで行ってきたステージ3の処理をエッジ側で実行する「シフトレフト(Shift-Left)」を標榜、そのためエッジ側で早期分析を行うための専用サーバーを用意した。
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「モノ」に近いエッジは、データセンターのようにファシリティ設備が整っていない製造現場などに設置されることが想定されるため、いずれの製品も高温、衝撃に強い堅牢なボディを備えている。
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「HPE Edgeline EL10/EL20 Intelligent Gateway」は、通信モジュールを備えたエッジ専用のゲートウェイ製品。幅が26.5cmから35.2cmのコンパクトボディーになっている。EL10はエントリーレベルの用途、EL20は大量処理を必要とする用途向けに開発された。
「HPE Edgeline EL1000/EL4000 Converged IoT System」は、IoT向けコンバージドシステム。エッジで高度な処理が行えるよう、コンピュート、保存、データキャプチャ、管理、システム管理などの機能を備え、高負荷のデータ分析と可視化、リアルタイムレスポンスを実現できるよう最適化されている。
価格は、EL10 Intelligent Gatewayが12万1000円(税別、以下同)、EL20 Intelligent GHatewayが31万1000円、EL1000 Converged IoT Systemが77万3000円、EL4000 Converged IoT Systemが92万6000円。